『週刊文春WOMAN』編集長インタビュー 後編

女のシモの話を(ちゃんと!)しよう 20代から知っておきたい更年期のこと

女のシモの話を(ちゃんと!)しよう 20代から知っておきたい更年期のこと

女性が「更年期」と聞けば、40代から50代にかけて「ほてり」「イライラ」「めまい」などの症状が起きる「更年期障害」を思い浮かべる人が多いはず。ところが、実際には、その原因や症状、治療法について正しく理解されていないという「更年期」の問題。

AbemaTVで配信中の「Wの悲喜劇〜日本一過激なオンナのニュース〜」最新回は、「20代から知っておきたい更年期」です。MCのSHELLYさんが更年期のさまざまな症状に悩む女性たちの話を聞きながら、「更年期」にまつわる数々の誤解を解き明かしていきます。

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今回は、スタジオ出演した『週刊文春WOMAN』編集長の井崎彩(いざき・あや)さんにインタビュー。昨年末に発売した創刊号で大反響があったという「オンナの更年期」特集について聞きました。

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女性のシモを「エロ」の対象にしない

——『週刊文春WOMAN』創刊号では、「更年期」の記事にとても反響があったとお聞きしましたが、それは予想していましたか?

井崎彩さん(以下、井崎):はい。いろんな女性誌で更年期の記事を読んできましたが、「ホルモンの変化で不調になります」「イライラやホットフラッシュが起きます」など、どこの雑誌を読んでも同じことが書かれているなと思っていたんです。もっと踏み込んだ記事が読みたいと思っている人はいるだろうと感じていました。

そんなとき『週刊文春WOMAN』の創刊が決まり、『週刊文春』だし、その女性版だし、ザラ紙雑誌の強みで少々エグいことをやっても違和感なく受け止めてもらえるだろう、と(笑)。きれいに誌面を作らないといけない女性ファッション誌や、女性のシモの話となるとエロの対象になってしまう男性週刊誌とは違った方向性を打ち出せると思いました。

——実際にこれまでの女性誌では書かれていなかったシモ関係の話など、病院でも教えてくれないような内容で、とても興味深く拝見しました。

井崎:ありがとうございます。担当のライターさんが本当によく取材してくださって。できあがった記事を読みながら、私の心に深く刺さった部分を見出しにしていったんですが、「日本女性の膣内は汚れている」とつけたときに、「あぁ、これは『週刊文春WOMAN』でないとつけられない見出しだ!」とひとり感動しました。

ところが、年末の発売以来ずっと記事の反響をネット検索していたんですが、他の記事についてのツイートはたくさんあるのに、なぜか更年期の記事に関するツイートは見つからなかったんです。「もしかして私が個人的に気になっていただけで、シモの話なんて本当は誰も気にしていないのかも」と残念に思いながらお正月休み明けに出勤したところ、封書やハガキがたくさん。ネットアンケートでも熱い感想が続々と届いていました。それを見て、シモの話はみんなツイートできなかったんだな、と。

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切れ痔で、恥ずかしさを堪え病院に行ったのに…

——オフラインの感想はすごかったんですね(笑)。「(更年期になって)自分の体が尿臭い気がする」とか、なかなか人には相談できないですよね。

井崎:そうなんですよ! なんか臭い気がするけど、そんなことが書いてある記事はないし、こんなことで病院に行ってもいいのかなと、皆さん悩まれていたようです。女性のシモのことをきちんと取り上げたいという情熱の原点を辿ると、お恥ずかしい話ですが、私、20代前半のときに切れ痔で悩んでいたんです。某女性誌の「女医のいる病院」特集を熟読して、大病院の痔を専門とする女医さんを訪ねて行ったら、女医の大先生にたどり着く前にインターンの若手男性医師に診察されて「こんな症状はよくあること。病院に来るほどじゃない」と冷たくあしらわれた(苦笑)。決死の思いで行ったのに辱めを受けたと哀しい思いをしました。それ以降、シモの不調を感じても、病院に行くのをためらうようになってしまいました。

——シモの症状については恥ずかしいという気持ちや、そもそもどこに相談すればいいのかわからないなど、病院にかかることへの抵抗はみんなあると思います。

井崎:その結果、やたらと温水洗浄を使ったり、デリケートゾーンをごしごし拭いたり掻いてしまったり、市販薬を手当たり次第使ったり、女性器については間違った自己流ケアをしている人は多いようです。「自分の体が尿臭い気がする」と悩む女性たちがいるという話は、膣内へのレーザー療法をメインとした取材中に三井記念病院産婦人科医長の中田真木先生から思いがけず出てきたものです。デリケートゾーンのかゆみやにおいが気になっている女性は結構いて、更年期になると起こる症状のひとつだけど、トイレの座り方など日常ケアで劇的に改善されるというんです。

——足を開いて排尿するといい、という話ですよね。

井崎:そうそう。「尿道や膣を包むようにある陰唇が、加齢によって、徐々に下がって厚みを増してくる。すると、便座に座って膝を閉じた姿勢で排尿をすると、尿が陰唇の壁にぶつかって膣内に逆流してしまい、炎症が起こる原因になる。痛みやかゆみという症状が出るケースが多いけど、尿臭く感じるのはデリケートゾーン全体に尿が残っているから」って、これ、初耳ですよね!

しかも、その解決法が膝を大きく開いて座り、前傾姿勢で排尿すること(笑)。そうすればきちんと排尿できて、においも気にならなくなるなんて、たとえ病院に行ったところで教えてくれません。

——ましてや、友人などに「私、おしっこ臭くない?」とは聞けませんよね(笑)。

井崎:誰にも言えないし、たとえ勇気を出して言ってみても個人差があるから「何言ってんの!」と笑われれば、それ以上話せなくなります。「これまで家族にも友人にも言えなかった」「友人に言ったときに話が通じなくて、これまで一人でずっと悩んでいた」「排尿の仕方を変えたら、劇的に症状が改善した」といった感想が本当に多く寄せられました。

——こういうことが書けるのが『週刊文春WOMAN』なんですね。

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「更年期のお悩み」をもっとオープンにしたい

井崎:更年期は誰にもやってくるものなのに話題にしにくいため、病院に行くのは恥ずかしいとか、行くまでもなく精神力で乗り越えられるもの、実際に昔は気力で乗り越えてきたという論調がいまだにあります。以前に比べればだいぶオープンになってきてはいますが、もっときちんと発信する場は必要ですよね。

——2号目でも「大反響! 更年期 第2弾」の記事が掲載されていますが、また攻めてますね(笑)。

井崎:前回はホルモン治療や、薄毛・脱毛、骨粗鬆症の話など、多岐に及んでいましたが、今回は「お尻ケア」と題して、前回とくに反響の大きかった膣、泌尿器の話に加えて、新たに肛門も含めたシモのトラブルに特化した更年期記事になっています。加齢によってヒップの形が崩れる、お尻が垂れることを気にする女性は多いと思いますが、たいていはスタイルという視点でばかり語られています。

しかし、実は加齢によるヒップの形の変化は、外形変化だけでなく、内側にある外陰や膣まわりの変化でもあり、それが不調につながっているケースは多々あります。また、先生方には「更年期と痔は直接関係ない」と言われたんですが、患者目線で考えると、膣にかゆみがあると肛門もあわせて不調になる感じがある。それぞれ診療する科が違うので関連性が語られてきていませんが、もっと女性たちの声を集めていきたいなと思っています。

——更年期の記事を含め、2号目も『週刊文春WOMAN』だからできるという内容が満載。今後も他の女性誌ではできない視点での記事を期待しています!

(塚本佳子)

4月26日に発売された『週刊文春WOMAN』第2号は、書店、コンビニ、Amazonなどで購入できます。パイロット版、創刊号同様、早々の完売が予想されるのでお早めに!
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『週刊文春WOMAN』第1号で大反響があった更年期特集。編集長の井崎さん自らスタジオ出演し更年期について語ったAbemaTV「Wの悲喜劇〜日本一過激なオンナのニュース〜」の「#70 20代から知っておきたい更年期」も現在配信中。
視聴はこちらから

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