「私なんか」って自分を否定しないでください。寂聴さんから自信がない貴女へ

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「私なんか」って自分を否定しないでください。寂聴さんから自信がない貴女へ

「96年生きてても人生は“あっという間”」

作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(96)がこのほど対談集『命の限り、笑って生きたい』(光文社)を出版しました。

同書は、寂聴さんと秘書の瀬尾まなほさん(30)が、元気で長生きをする秘訣や恋愛観、かっこいい死に方などを語り尽くした対談集で、幸せのヒントが詰まっています。

11月26日に紅葉真っ盛りの京都・嵯峨野の「寂庵」で行われた取材会では、寂聴さんがまなほさんと登場。自身の半生を振り返りながら愛や人生について語りました。

「瀬戸内に会うまでは、大学を卒業したら結婚して子供を産むくらいしか考えてなかったけれど、瀬戸内にチャンスをもらってできることが増えていくと、どんどん自分の可能性を広げて生きたいと思うようになった。

瀬戸内は、よく『96年間生きてきたけどあっという間』と言うんです。96年生きてても“あっという間”と思うのならば、私も自分が思うように生きようと思いました」と寂聴さんとの出会いで人生が変わったというまなほさん。

Duniakitaでは取材会で語られた寂聴さんの言葉をお届けします。(太字は編集部質問)

寂聴さんとまなほさん=光文社提供

寂聴さんとまなほさん=光文社提供

「死ぬまで小説を書けたらいいなって思います」

寂聴:今は96歳なのですが、まだ仕事をしています。正月号の文芸誌『新潮』と『群像』に小説を書きました。短いものですけれど、読んでみてください。

「いつまで書けるかな」とこの頃はそればかり思うんです。朝、目が覚めると「まだ生きてた」って。いつ死ぬかばかり考えています。でも、こればっかりはわからない。出家してもわからないんです。“あの世”があるのかも尼さんになってもわからない。死ぬときに「こんな感じだよ」ってみんなに知らせられたら、それこそ書きたいんですが、残念です。

世の中が暗いから死んだほうがマシと思うこともあるかもしれないけれど、やっぱり死ぬよりこの世に生きて、いろいろなこと、悪いことをするほうが楽しいですしね(笑)。生きていることはいいことだと思います。

でも、丈夫で長生きしたいかというとそんなことはまったくないんです。死ぬまで意義があることをして暮らしたい。それが私にとって小説を書くことなんです。死ぬまで書けたらいいなって思います。

「笑うと幸せになるの。不思議とね」

寂聴:もし、歳をとって長生きする可能性があるのなら、若い人と最後まで付き合ったほうがいいですね。若い人はその時代の若さを身につけている。年寄りはどうしても発想が古臭くなっちゃう。若い人と一緒にいるのが若さの秘訣です。若い人って何かエネルギーが出ているんでしょうね。そばにいるのがいいことだと思います。

今の世の中は暗くて嫌なんだけれど、暗いからって自分も暗くなったら余計暗くなっちゃう。生きている以上は、明るく感じなければ。そのためには健康でないと闘えないですよね。健康で生き生きと生きるためには、笑って暮らすことが一番いいと思う。笑うと幸せになるの。不思議とね。とにかく、笑うことと食べることと寝ることですね。

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「恋愛って落ちてくるもの」

寂聴:「一番生きたな」って思えて幸せなことは人を愛することですね。愛し、愛されるのが一番いいんだけれど、そういうわけにはいかないときもある(笑)。ただ、生きるってことは人を愛するためだと思う。愛するの究極は「許す」ことですね。

本当に人を愛したら人を許せます。そうなれば世の中がうまくいくんじゃないでしょうか。

一生、身を固くして人を愛したことがなくて死んでいくのは清らかなように見えるかもしれないけれど、それは生きたってことにはならないんじゃないかな。傷ついても構わないから恋愛したほうがいいと思います。

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——まわりの女子がよく「恋愛の仕方がわからない」「人を愛するってどういうことかわからない」とボヤいています。

寂聴:30歳って女として熟しているとき。だから、男友達がいないのはちょっともったいないかもしれないですね。結婚しないでいいからいたほうがいいわね。

このくらいの年齢だと、好きだなと思った人が家庭を持ってたということもあると思うんだけれど、そもそも不倫がいけないなんて誰が言い出したのでしょうね? 不倫なんて降ってくるもの、恋愛って落ちてくるもの、順序立ててくるものじゃないの。気が付いたときに「あ、やられた」って。

世の中では、不倫がいけないなんてやってますけれど、そんなこと言ったら一生男も女も一人でいるしかなくなりますよ。あ、これはね、尼さんとしてじゃなくて小説家・瀬戸内寂聴として言うのよ(笑)。

「私なんか」から卒業しよう

——本の中で、まなほさんが「私なんか」という言葉をしょっちゅう使っていたら、「“私なんか”と言うコは寂庵には要りません」と寂聴さんに叱られたというエピソードが印象的でした。自信がなかったり、自分を卑下したりする女性は多いです。

寂聴:「私なんか」って言うのよね。でもね、“私”はひとり、まなほもひとり、あなたもひとり、自分はこの世でたったひとりの存在なの。

それをね、自分を否定したら何のために生きているかわからないじゃないですか。

だからね、「私なんか」じゃなくて「私は」って言うの。「私は私だからね、したいことします」って。だから「私なんか」なんて弱気じゃダメって怒るんです。

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■「しあわせクッキー」も発売

取材会では、「うなぎパイ」で知られる静岡の銘菓「春華堂」とのコラボ企画で、寂聴さんとまなほさんが初めて共同プロデュースした「しあわせクッキー」もお披露目されました。クッキーは本に見立てたパッケージで、小包装には寂聴さんからの「人生」「恋愛」「友人」「仕事」についての書き下ろしメッセージがデザインされています。2019年2月発売予定で、直営店やオンラインショップで先行予約を受け付け中。

(取材・撮影:Duniakita編集部・堀池沙知子)

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