「いまさら聞けないマインドフルネス」第3回・止

呼吸で「やせる」ってどういうこと? 理想の誰かより「なりたい自分」を目指そう

SHARE Twitter lineで送る
呼吸で「やせる」ってどういうこと? 理想の誰かより「なりたい自分」を目指そう

毎日なんとなく忙しく過ぎていって、自分のための時間をじっくり取ることができていない、仕事に集中したいのに気がつくと心ここにあらずだったり、違う作業をしてしまったりしている……。

集中力を高めたり、ストレスを軽減するための方法として、ここ数年「マインドフルネス」が話題になっています。Googleをはじめとした大企業が社員研修に取り入れたことで注目を浴びるようになりました。

でも、「マインドフルネスってなに?」「瞑想をしてみたけれど効果があるのかイマイチわからない」と思っている人もいるのではないでしょうか。

そこで、6月に『やせる呼吸 脳科学専門医が教えるマインドフルネス・ダイエット』(二見書房)を上梓した医学博士の山下あきこさんに「いまさら聞けないマインドフルネス」をテーマにお話を伺いました。

【第1回】いまさら聞けないマインドフルネス
【第2回】雑念だらけの私でもできる? マインドフルネスの呼吸法

医学博士の山下あきこ先生

医学博士の山下あきこ先生

呼吸で「やせる」ってどういうこと?

——前回まではマインドフルネスの基本についてお聞きしました。今回は、山下先生が7月に発売された『やせる呼吸』についてお聞きしたいのですが、マインドフルネスの視点からダイエットに関する本を執筆した経緯を教えてください。

山下:体重を落としたい、ダイエットが成功しなくて悩んでるという方がすごく多くて、そういう方たちに手にとっていただいてマインドフルネスを知るきっかけにしていただければと思いました。

自分が毎日の食事で自分がどのくらいの量を食べているか、何にこだわっているか、ということにマインドフルネスを通じて気づいていけると自分の体にも変化が表れてきます。

やみくもに流行りのダイエットに手を出すのではなく、正しい栄養や代謝に気を配り、体調の変化を観察しながら自分にあった食生活を見つければ健康とダイエットの近道になります。

「自分がどうありたいか」を軸にする

——ダイエットと言うと、自分がなりたい体型や理想のモデルや有名人の写真を見てイメージする方法があると思うのですが、本書では「逆効果」とされていますね。

山下:比較をするということが自分自身に対してのダメ出しのきっかけになってしまうんですね。モデルとあなたは違う人間で体型も違うのだから、同じものになれないのは当たり前です。別の人物と自分を常に比較していたら「よくやったね」と褒める部分がなかな出てこない。

でも、「自分はこうなりたい」というイメージだったら、ちゃんとそこにたどり着くのが現実的に可能なので、比較しないで自分のゴールを目指すのが建設的だと思っています。

——「理想の誰か」ではなく「理想の自分」になることを大切にしているということでしょうか?

山下:そうですね、誰かみたいになりたいというよりは、自分がどうありたいかを軸にする。ダイエットもそうですが、自分がどういうふうに生きたいのか。

例えば「結婚したい」と思っていても、「みんな結婚しているから」「世間ではそれが幸せとされているから」というふうにまわりとの比較で「したい」と思っていたとしたら、なかなか幸せ感が得られないんですね。

それよりも、自分がどんな気持ちになりたいか、どんな暮らしをしたいか、にフォーカスして考えたほうが現実的だし、幸せ感が得られやすい。自分自身がどうありたいかというビジョンを持つことが大事だと思います。「自分の呼吸に気づく」と同じように自分の思いや感情に気づくというのがマインドフルネスにつながっています。

——「やせる」だけの話ではないのですね。自分がどうありたいか、どういう生活を送っていきたいかといういろいろな思いが込められているのですね。

山下:マインドフルネスで自分をずっと突き詰めていくと、幼い頃のことや育ってきた環境のこととかいろいろな気づきが増えていくんじゃないかなと思います。「あのときあんなふうに言われたから、こうしなきゃいけないと思っているんだな」とか。そうすると、どんどん縛りが外れてきて、自由になれる。

「親から言われていたから、こうしなきゃと思っていたけれど、あれは親が言っていたからそう思ってただけ。自分自身がやりたいことじゃなかったな」と気づくことができる。そんなふうに自分発の思いを突き詰めていくと、自分らしい人生の道筋が整っていくと思います。

「自分に必要ないこと」を気づくきっかけに

——最後に、どんな人に本を読んでほしいですか?

山下:自分に自信が持てない方に読んでほしいなと思います。この本を読んで自分らしい人生を生きようと思うきっかけになればいいなと思います。

——「自分らしさ」というのも、わかっているようで実はわかっていないのかもしれないですね。

山下:そうですね。いつも納得のいかないことに振り回されたり、まわりの人に時間を使ってしまってなかなか自分の時間が持てなかったり、別に好きでもない友だちに時間を割いてしまったりというときに「自分がこの1日を、この一生を、どんなふう送りたいか」ということに気づいていければ、「これは自分には必要ないな」ということをちょっとずつ切り離していくことができると思うんですよね。

自分がやりたいことに時間を使えるような方向に向かっていっていただければいいなと思います。

★山下あきこ先生出演情報
山下先生が11月10日(土)午後7時放送の「世界一受けたい授業」(日本テレビ)に出演します!

(聞き手:Duniakita編集部・堀池沙知子)

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

呼吸で「やせる」ってどういうこと? 理想の誰かより「なりたい自分」を目指そう

関連する記事

編集部オススメ

仕事と恋愛、キャリアとプライベート、有能さと可愛げ……女性が日々求められる、あるいは自分に求めてしまうさまざまな両立。その両立って本当に必要?改めて問い直すキャンペーンが始まります。

後悔のない30代を過ごしたい。ありとあらゆる分野のプロフェッショナルに、40歳から自分史上最高の10年を送るために「30代でやっておくべきこと」を聞いていきます。

記事ランキング