「いまさら聞けないマインドフルネス」第2回

雑念だらけの私でもできる? マインドフルネスの呼吸法

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雑念だらけの私でもできる? マインドフルネスの呼吸法

毎日なんとなく忙しく過ぎていって、自分のための時間をじっくり取ることができていない、仕事に集中したいのに気がつくと心ここにあらずだったり、違う作業をしてしまったりしている……。

集中力を高めたり、ストレスを軽減するための「マインドフルネス」がここ数年、話題になっています。Googleをはじめとした大企業が社員研修に取り入れたことで注目を浴びるようになりました。

でも、「マインドフルネスってなに?」「瞑想をしてみたけれど効果があるのかイマイチわからない」と思っている人もいるのではないでしょうか。

そこで、6月に『やせる呼吸 脳科学専門医が教えるマインドフルネス・ダイエット』(二見書房)を上梓した医学博士の山下あきこさんに「いまさら聞けないマインドフルネス」をテーマにお話を伺いました。

【第1回】いまさら聞けないマインドフルネス

医学博士の山下あきこ先生

医学博士の山下あきこ先生

マインドフルネスのやり方

——前回は「マインドフルネスって何?」をテーマにお話を伺いました。今回は具体的なやり方を教えてください。

山下:マインドフルネスの基本は呼吸瞑想です。座り方や姿勢、呼吸、意識のポイントを押えましょう。

■座り方

イスに座る場合は浅く腰掛けて背もたれから背中を話します。少し足を開いて足の裏を床にしっかりつけます。床の場合は座禅の座り方が姿勢が安定して集中しやすくなります。クッションやヨガブロックを敷いても安定しやすいのでいいですね。

■姿勢の整え方

座ったら体を前後に揺すって体がまっすぐになる位置を探りましょう。頭のてっぺんが天井から引っ張られているようなイメージで背筋を伸ばし、アゴを軽く引きます。両手はヒザや太ももの上に起きます。手のひらを上にすると、肩が外を向いて胸が広がって呼吸しやすくなります。そして、肩の力を抜きます。

目は閉じるか、半目を開いた状態で斜め下45度の角度に視線を落とします。最後に少し口角を上げるとやさしい気持ちでリラックスできます。

■呼吸の仕方

自然に鼻から息が入ってくるのを感じてみましょう。鼻から吐いて鼻から吸いましょう。何秒吸って何秒吐くかは考える必要はありません。

■意識を呼吸に向ける

しばらく瞑想をすると、気がかりなことや心配なことが頭に浮かび始めます。呼吸から注意がそれてしまっても「私は集中力がない」と自分を責める必要はなく、むしろ当たり前のことです。いつもと違うのは、「呼吸ではないことを考えていた自分に気がついた」というところです。雑念に気づいたら意識を呼吸に戻し、再び呼吸に注意を向けましょう。雑念に気づいたら意識を呼吸に戻すというサイクルの繰り返しです。

意識を呼吸に向けるコツ

——とてもシンプルな方法なのですね。ただ、一人で瞑想をやっていると「本当にこれで合っているのかな?」と心配な気持ちもわきあがってきます。あと、夜にやっていたのでいつの間にか寝てしまっていることもしばしばあって……。

山下:「ちゃんとやらなきゃいけない」と思わなくて全然いいんです。まずは座って、呼吸に意識を向ける時間をとるというだけで、とても意味のあることなんです。「ちゃんとできてるのかな?」「できてないのかな?」と心配する必要はないと思います。

また、すぐに寝てしまうのであれば、おそらく瞑想に適する時間ではない可能性もありますね。前回も申し上げましたが、頭が覚醒してる時間にしたほうが前頭葉の活性化したい部分が上手く働くので、すごく疲れて、寝落ちしそうな状態でやるよりは、やっぱり朝方にやるほうが効果的だと思います。

——やっぱり朝がいいのですね。

山下:ただ、寝つきが悪い方は夜にやったほうがいいかもしれないです。なかなかリラックスできない方は、寝る前の時間帯に寝落ちしてもいいという気分で瞑想をする時間を作るっていうのはいいと思います。

まとめると、脳を活性化させるんだったら朝、リラックスして体をリラクゼーションさせて寝つきをよくするのであれば夜にやりましょう、ということです。

——自分の状態に合った時間帯でやればいいのですね。「雑念」の話も出ましたが、意識を呼吸に向けるコツはあるのでしょうか?

山下:何が正解というのはないのですが、私がいろいろな話を聞く中で効果的だなと思うのが、ナンバリングといって数を数えていく方法です。

1回息を吐くたびに「ひとつ、ふたつ……」と数えていき、「いくつまで数えることができるかな」というゲーム感覚で、息を吐くたびにナンバリングしていくんです。「今日は30まで呼吸に集中できた」と楽しみながらやるといいと思います。あとは「実況中継」もオススメです。

——実況中継?

山下:どうしても「呼吸、呼吸」と思いがちなのですが、もし違うことを考えていたら、「あ、いま私は昨日のあの出来事を考えていた」と文章化するんです。

——観察するようなイメージでしょうか?

山下:そうですね。呼吸瞑想というよりは、観察瞑想に近いですね。よくあるのが、一人で瞑想していても、ペットの犬が近づいてきたり、時計のアラームが鳴ったりと意識が削がれることがありますよね。

そうすると、意識がどこかに行っちゃうのですが、「私の意識がどこかに行っちゃった」ではなくて「今、犬が近づいてきたので、そっちを見ている」というように実況中継するんです。そうすると、意識が削がれたのではなくて意識がどこかに行ってしまったことに気がついているので、それはそれでオッケーと捉えるんです。

習慣化するコツ

——なるほど。「○○している私」「○○に反応した私」のように観察するのですね。毎日やることが大事ということですが、習慣化するコツはありますか?

山下:まずは、ハードルをすごく下げて、1日1回、一呼吸でもやるというのをノルマにするといいんじゃないかなと思います。あとは、みんなでやるイベントに参加して、20分間、30分間ガッツリやるとすごくスッキリするので、明日から朝やろうという気持ちになります。

——一人でできなかったらみんなでやるということですね。

※次回は11月7日(水)公開です。

(聞き手:Duniakita編集部・堀池沙知子)

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