『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』インタビュー第1回

“なんちゃって姉妹”ならではの緊張感が心地よい? 阿佐ヶ谷姉妹に聞く、つながりのカタチ

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“なんちゃって姉妹”ならではの緊張感が心地よい? 阿佐ヶ谷姉妹に聞く、つながりのカタチ

お笑いコンビ「阿佐ヶ谷姉妹」が東京・阿佐ヶ谷での「六畳一間の2人暮らし」についてつづった『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』(幻冬舎)。発売から3ヶ月経ちましたが、4刷と重版が続いており好調です。

この本を読んで、実は渡辺江里子さん(姉)と木村美穂さん(妹)は、血がつながった本当の“姉妹”ではないと知った人も多いのではないでしょうか?

最近は、家族や夫婦以外のつながりや血縁以外の「家族のかたち」も注目されていますが、他人同士が一緒に住む上で大事なことは? 老後はどんなふうに考えている? など、お二人に「家族ではないつながりのかたち」をテーマにお話を伺いました。

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お隣同士の今は「ちょうどいい距離感」

——お二人は今は同居はしておらず、アパートのお隣同士で住んでいらっしゃるのですね。一緒に住んでいたときと比べていかがですか? 

美穂:一緒に暮らしていたときはパーソナルスペースが布団しかなかったんです。ものも多くなってきて手狭になってきたということで引越しを考えて、結果的に隣同士になったんですが、やっぱりちょっと違うかしら。

私のほうが暑がりなのですが、お姉さんのことを気にせずにエアコンをつけたり消したりできるようになったという部分では快適になりましたね。

江里子:エアコンのリモコンの取り合いとかあったものね。

美穂さん

美穂さん

——江里子さんはいかがですか?

江里子:私は、ちょっと寂しく感じることもあるんですが、とはいえ、壁一枚隔たっているだけで、お互いに「あ、今起きたな」とか「寝たんだな」のような気配を感じるので、お隣同士という距離感が快適だなと思いますね。心地よいというか……。ちょっと困ったときや寂しいときは、5歩歩けばすぐに行けますし。

美穂:ちょっとお醤油が足りないときは貸してもらったりね。

江里子:そうね。「豚汁できたわよ」って言われて、食べに行ったりとかね。

美穂:まあ、ちょうどいい距離感。

江里子:お手洗いが一部屋ずつあるから、相手と競り合ったり、「私が先よ」とか言わずに、好きなタイミングで入ったりできる。前はお手洗いが私の書斎代わりで、こもってると「独占しないで」と、すごく叱られていたんです。

美穂:今もこもっているの?

江里子:こもってるのよ。

江里子さん

江里子さん

ルールはガチガチに決めないほうがいい

——最近は、家族やカップルでなくても、趣味が同じ人同士や友人・知人同士で暮らすスタイルが注目されていますが、他人と暮らす上でルールというか、心地よく暮らすための秘訣は何だと思いますか?

江里子:ある程度の年まで生きてきた大人同士がひとつ屋根の下に住むとなると、好みだったり、生活パターンだったり、感じ方だったり、いろいろ違うと思うので、ある程度のルールは作らなければいけないとは思うんですけれど、私たちの場合はそこがあまりギチギチしていないんです。

もともとギチギチタイプではないというのもあって、ルールを決めたり、こうしていきましょうって決めたあとでも、何となくなし崩しになっちゃったり、守られないこともあったりするんですが、「何でやってくれないのかしら?」とか「守ってくれないのかしら?」と思ったときも「でも私もダメなときがあるから仕方ないな」って思うようにしています。

本当にガチガチのルール縛りにしてしまうと、逆にストレスになったり、お互いの負荷になったりもするかなあと。

——自分がダメだったときのためにも相手に多くを求めないというのはわかる気がします。

江里子:同居してたときは、主に料理担当、主にお掃除担当という大まかな役割は決まっていたんですけれど、私がお料理担当と言っても、汁物、豚汁やシチューは美穂さんのほうが得意だから作れそうなときはお願いする。

お掃除も、結局、私も片付けないといけないから、「一緒にやりましょう」とか。柔軟に、というか求めすぎてもいけないし、縛りすぎてもいけないし、そこの距離感を常に意識して、というのが、長続きするルールの一つかなという感じました。合ってるかしら?

美穂:合ってる。

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“なんちゃって姉妹”ならではの緊張感

——美穂さんはいかがですか? ひとりになりたいときは近所の西友に行っていたんですよね?

美穂:そうです。もともとひとりっ子なもんですから、あまり共同生活向きじゃない。それなのに、仕事も一緒だったので一緒に暮らしたんですけれど。

だから、ちょっとひとりになりたいときは帰り道をズラしたり「私は西友に行きますから、あなたはイトーヨーカドーに行ってください」と言ったり、ひとりで薬局に寄ったりして……。

江里子:あら、「あなたはイトーヨーカドーに行きなさい」なんて言われてないわよ。私、命令されてイトーヨーカドーに行ってないと思うの。

美穂さんの「私ちょっと西友に寄りますんで」という言葉に、自分で言うのもなんですけれど、「あっ」と嗅ぎ取って「美穂さんはおひとりさまになりたいタイムなのね」と思って「じゃあ私はイトーヨーカドーに行きます」って言ってたの。

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美穂:仕事も一緒だし家も全部一緒にいると「エリコ過多」になるんで、そういうときはそうやって……。

江里子:「みほシャットダウン」ね。

美穂:そう。家の中でコタツを壁にしてひとりの世界に入るとか、そういう息抜きの仕方でしたけれど、(ひとりの時間は)大事でしたね。

——江里子さんもそんな美穂さんの気持ちを察するんですね。

江里子:そこはきっと、お友だちからお仕事仲間になって、同居することになったのも大きいとは思うんですよね。最初からご家族だったりとか、カップルだったりとかってなると、グーンと近いところから始まるので、互いに求めるものが多いような気がする。

察するだけでは難しいときは、話し合うようにしているんですが、濃い関係じゃない部分というか“なんちゃって姉妹”っていうところならではの緊張感というか、「下手なことをしてしまって関係が崩れたら嫌だな」という若干の緊張感があって、ずっと関係を続かせていきたいからこそ、極端な行動やリクエストをしないという部分はあるかもしれないですね。

美穂:全部が全部、自分でやりましょうというのも寂しい気もしますけどね。二人とも自立しているからこそ、一人で全部できないときにお互いにちょっと助け合えたりできると、一番バランスがよいのかもしれないですね。

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※次回は10月31日(水)公開です。

(聞き手:Duniakita編集部・堀池沙知子、写真:宇高尚弘/HEADS)

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