契約結婚するオンナたち 第2回

婚前契約書を交わした夫婦の生活のホントのところ。目的は「長く一緒にいる」ではない

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婚前契約書を交わした夫婦の生活のホントのところ。目的は「長く一緒にいる」ではない

再婚にあたり、1年半の時間をかけて婚前契約書を交わす合意にたどり着いたミュージシャンのSILVAさん夫婦。実際、その生活はどのようなものなのでしょうか。

引き続き、10月28日17時再放送のAbemaTV『Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜』で「急増中!契約結婚するオンナたち」にリアル経験者としてゲスト出演する、ミュージシャンのSILVAさんに「現在の夫婦生活」について話を聞きました。

「急増中!契約結婚するオンナたち」に出演したSILVAさん

「急増中!契約結婚するオンナたち」に出演したSILVAさん

【第1回】婚前契約を交わした理由

目的は「長く一緒にいること」ではない

——結婚前にあれこれ主張をすると、パートナーに煙たがられるかもしれないと不安に思う女性がまだ多数派だと思います。でも、結婚をゴールにすると、その後に苦労するというのは往々にしてあるのではないでしょうか。だからこそ、最初に乗り越えておいたほうが長く……。

SILVAさん(以下、SILVA):私たちの夫婦の場合、この婚前契約のキーワードは「長く」ではないんですよ。これを交わすことで、結婚生活が長くなるとか、短くなるっていうのは関係ないと思うんです。

——目的は末永く仲良く暮らすことではない?

SILVA:そう。あくまで、終わり方がキレイだということと、始まりにいろんなことを確認できるという話なので。あと、婚姻中のメリットとしては、ちょっとした言い合いになっても「じゃあ、読み返しておいて」と婚前契約書を手渡すだけで、エスカレートするのを避けられるのはありますね。

特に子どもがいる前で、言った/言わない、やった/やってないの痴話喧嘩が夫婦間で始まると、子どもにも悪影響があるし、共同生活において記憶が都合よくすり替わって嫌な気持ちになることは、結構あって。でも、にこやかに「(契約書を)見ておいて」「ああ、書いてあるね」で解決できるのが、この契約を交わしてよかったなと思うことです。うちはキッチンに貼ってあるので、ケンカするたびにサッと手渡しています。

契約書はキッチンの冷蔵庫に

——キッチンに!契約書って大事に保管しておくイメージです。

SILVA:もし手渡すときに相手の気持ちが高ぶっていて「うるさいな!」と投げ捨てたり、破ったりしたところで、これは公正証書なので問題ないんです。役場に保管されているものがあるし、無効にならない。万が一破損してしまっても、またコピーを取ればいいだけのことなので。

——自分の言い方が悪かったのかなとか、モヤモヤした内省の時間を長引かせるより、「こう書いてあるので、私はこう解釈していますけど?」って前提条件が同じところから話し合いができるのもよさそうです。

SILVA:うちは6章、34条からなる婚前契約書なのですが、これでも結構アバウトに書いているんですよ。例えば家事は半分。

第12条(家事の分担)
1 甲と乙は,互いに思いやりの気持ちをもって,家事の遂行に協力するものとする。
2 買い物,料理,掃除,洗濯等の家事一切につき,甲と乙は平等の割合にて負担するものとする。

SILVA:だけど実際のところ、家事の大部分は私がしています。ちょっと目に余るなというときに、「半分って約束だったよね。契約書確認してね」と。それでも夫が「俺やっているよ」と言ったら、「じゃあ内容を書き直すこともできるけど、どうする?」と聞きます。

——書き直すこともできるんですね。

SILVA:はい。その他のところに、「内容を変更することができる」と入れているので。ただ、自分たちだけで書き直すにしても印紙代や手数料を含めると2万円はかかるし、弁護士や行政書士を入れるともっと費用がかかります。2万円あったら、いい焼肉店に行くとか、家族でどこかに遊びに行くこともできる。「だったら、話し合いで頑張ってみない?」という提案も一緒にします。

——それは合理的でいいですね。

SILVA:それでも収まりがつかなくて「やってらんないよ! もう離婚だよ」となったとしても、離婚を切り出した後のことも全て明文化しています。具体的には、20歳まで子ども一人あたり月額10万円の養育費を支払うことと、離婚の慰謝料100万円を払うことになっています。財産の分け方についても全て記載しているんですよ。

契約書は夫婦のベース

——その契約内容や金額はどのように決めたのですか?

SILVA:私たちが土台として作ったものを、弁護士さんにブラッシュアップしてもらいました。金額についても、私は多額の慰謝料をもらうことが目的ではなく、パートナーと結婚生活を円滑に楽しく過ごすということが大事で、何より別れ際に揉めないということを重要視しているので、現実的なラインにこだわりました。

弁護士さんが、「これまでいろんな人たちを見てきましたけど、とても現実的にこの契約書がいかされる内容になりました」と仰ってくれたときはうれしかったですね。

——宝くじの項目とかユニークなものもありましたね。SILVAさんの家では借金・ギャンブルに投資や宝くじも入るんだ!と驚きました。

第23条(借金・ギャンブル等)
1 甲と乙は,借金をする等,家計に影響が生じるおそれや,その他特別な事情が生じた場合は,互いに報告し,相談しあうものとする。
2 甲と乙は,株取引やFXの投資,宝くじ購入,その他ギャンブルは原則として行わないものとする。これらの投資を行う場合には,甲と乙は,互いに事前に協議の上,行うものとする。

SILVA:はい。宝くじを購入するときは申請制です。言えば大丈夫ですよ。一度だけ私の知らない宝くじが出てきて、その掛け金2千円は、別でもらいました。宝くじをギャンブルに入れるかどうかは、感覚の違いがありますよね。宝くじはギャンブルじゃないという人もいるでしょうし、パチンコにしても、スロットはいいとか、競艇はいいけど、競輪は……とか。

でもここで言いたいのは、ギャンブルを定義することが目的ではないということ。一緒に暮らす人の趣味嗜好に対して、隠れてお金を注ぎ込まれてしまうことが不安ならば、安心できる範囲でやると約束すればいい。婚前契約書は、そういう価値観が違う二人間の助け舟とか、ベースになると思うんです。

——確かに。それを明文化していることで安心できますね。

SILVA:私ね、“婚前契約書”という言葉が固すぎると思うんですよ。この名前が、契約で固く縛られて一つでもブレたら何か罰が待っているみたいなイメージを与えていますよね。だから、男性のリアクションとして、「うわ、怖い」みたいな。女性も「そんな怖いことを男性に話せない」って言うんですけど。蓋を開けてみたら全然なので。これから結婚を考えている人にはぜひ選択肢の一つに入れてほしいなと思います。

■番組情報
男子は見なくて結構!男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。

#56「急増中!契約結婚するオンナたち」

(取材・文:Duniakita編集部 安次富陽子)

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