「いまさら聞けないマインドフルネス」第1回

仕事がはかどるって本当? いまさら聞けないマインドフルネス

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仕事がはかどるって本当? いまさら聞けないマインドフルネス

毎日なんとなく忙しく過ぎていって、自分のための時間をじっくり取ることができていない、仕事に集中したいのに気がつくと心ここにあらずだったり、違う作業をしてしまったりしている……。

集中力を高めたり、ストレスを軽減するための「マインドフルネス」がここ数年、話題になっています。Googleをはじめとした大企業が社員研修に取り入れたことで注目を浴びるようになりました。

でも、「マインドフルネスってなに?」「瞑想をしてみたけれど効果があるのかイマイチわからない」と思っている人もいるのではないでしょうか。

そこで、6月に『やせる呼吸 脳科学専門医が教えるマインドフルネス・ダイエット』(二見書房)を上梓した医学博士の山下あきこ(やました・あきこ)さんに「いまさら聞けないマインドフルネス」をテーマにお話を伺いました。

医学博士の山下あきこ先生

医学博士の山下あきこ先生

習慣として定着? マインドフルネスが注目を浴びている理由

——雑誌やネットで「マインドフルネス」に関する記事をよく見かけます。なんとなく「デキる人の習慣」として認識されていると思うのですが、ここまで注目されている理由はどんなところにあるのでしょうか?

山下:今はスマホを持っている限り常に情報がどんどん入ってくる状況ですよね。何かをしようとしても、通知がくれば見てしまう。ごはんを食べていても、ついつい見てしまう。常にいろいろな情報が入り続けている環境なので、ひとつのことに集中しようとしても、それを持続することが難しい時代だと思っています。

なので、ひとつの何か対象に集中することすら難しい中で、自分の思いや体調に目を向ける時間がどんどん減ってきているのではないか? 結果的に自分に不調があったり、ストレスを抱えていたりとか、何か問題が溜まり始めたりしても、よほどの大きなことでない限り、それに気づかないままどんどん深みにハマってしまって、不調をきたしたり、うつになったりしてしまう状況があるのかなと思っています。

——仕事をしていてもメールを返しながらメッセンジャーにきた連絡事項を確認して、とマルチタスクが求められることが多いので、脳が疲れてしまうというのは実感としてあります。

山下:30代の女性は仕事だけでも手一杯なのに、プライベートでも友人関係や恋愛関係、家庭がある人は家庭のことにずっと振り回されてしまいがちですよね。特に家庭がある人にはより必要なんじゃないかなと思います。

そもそも「マインドフルネス」って何?

——そもそも「マインドフルネス」とは何をすることなのでしょうか?

山下:一言で表現すると「自分が今ここにあることを意識して、毎日を大切にする生き方」です。瞑想などを通じた脳の休息法のことなのですが、続けることで脳の活動が変わり、心が整い、健康にもよいことがわかっています。

「マインドフルネス」という言葉はすでに16世紀頃から使われていたそうですが、現代使われている言葉としては、アメリカのジョン・カバット・ジン博士が1970年代に提唱し、広まりました。

——「免疫力が上がる」「ストレスが軽減される」「精神的に安定する」「集中力が高まることで仕事の生産性が上がる」などいろいろな効果があるということですが、先生が実感した効果はどんなことですか?

山下:私はほかの人に比べてなかなか集中できないほうで、瞑想をしてても、ひとつのことが思い浮かぶと次から次へとつながっていって、気がついたらたくさんの時間が経ってたということもあったのですが、意識がどこかに行ってしまう時間が次第に短くなってきました。違うこと考えていても行って帰ってくるスパンが短くなった気がします。

やるとしたらいつやればいい?

——具体的な呼吸法ややり方は次回にお聞きしたいのですが、1日の時間帯の中でどの時間帯にやればいいのでしょうか?

山下:基本的にはいつやってもいいのですが、まずは毎日続けることが一番大事だと思ってます。それでもあえて言うとしたら朝ですね。

——朝なのですね。どちらかと言うと夜型人間なので、朝は辛いなあ。

山下:朝やったほうがいい理由は、起きてすぐにやれというよりも、仕事の前に心を落ち着ける時間を作って自分に意識を向けることで自律神経のバランスが整って、気持ちがスーッとした状態で一日をスタートできるんです。そうするとその日の流れが変わってくるので、朝行うというのが一番のオススメです。

——なるほど。仕事の前にやるのがいいのですね。

山下:もちろん医学的な根拠もあります。朝日を浴びることによって、脳からホルモンが出て整ってくるんです。特に、気持ちを安定させると言われているセロトニンが腹式呼吸をすることで出やすくなって精神が安定します。

——どのくらいの時間やればいいのでしょうか?

山下:ひと呼吸からでも効果はあるのですが、やっぱり10分から15分やるとだいぶ違ってきます。私の経験的な感覚もそうなのですが、科学的にもだいたい5分くらい経つとセロトニンが出はじめて20分くらいでピークに達すると言われているので、できればピークに近い20分くらいを目指してやったほうが効果的ですね。

——ありがとうございます。次回は、具体的なやり方について教えてください。

※次回は10月31日(水)公開です。

(聞き手:Duniakita編集部・堀池沙知子)

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