元AV女優、カリスマ産婦人科医、そしてTENGAが“性の教養”を語る 第2回

自分の性欲スイッチ、知ってますか? 【私たちは性のはなしを知らない】

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自分の性欲スイッチ、知ってますか? 【私たちは性のはなしを知らない】

なかなか友人とは話しづらい、「リアルな性」の話。それを、一流の専門家がオープンな場で議論し、教養として身につける場が、日本財団と渋谷区が共同で開催する「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2018」の中で開催されました。

■私たちは性のはなしを知らない
<登壇者>
麻美ゆまさん:タレント、元AV女優
宋美玄さん:産婦人科医、『女医が教える本当に気持ちいいセックス』著者
福田和子さん:「なんでないの」代表者、現役女子大生
福元和彦さん:福元メンズヘルスクリニックの院長
佐藤雅信さん:株式会社TENGAヘルスケア取締役

全3回に分けてお届けするイベントレポートの第2回は、女性のマスターベーションについて。宋先生へのオリジナルインタビューもあわせてご紹介します。

第1回:男性の”間違いマスターベーション”って?

マスターベーションをしたことのない女性たち

——マスタベーションの話に関連すると、女性用のグッズも多く出ていますよね。

宋:女性でも、マスタベーションをしているひとはけっこう多いんですよね。ただ、女性同士だとなかなかそういった話をする機会はないと思うんです。そのせいで、マスタベーションを知る機会がないまま大人になるひともいます。それ自体は悪くはないのですが、私のところによく「セックスが気持ちよくない」とか「性欲がわかない」と相談にくる方々の中には、まったくマスタベーションをしたことがない人たちがけっこういるんです。

マスタベーションをするためには、何かおかずを探しますよね。それってつまり自分の性欲のスイッチを入れるトレーニングにもなっているんですよ。だからこそ、いまさら性欲もわかないよというほど長く付き合うパートナーとのセックスも楽しむことができたりする。自分の性的嗜好を掘り下げていない人たちって、性生活がすごく不利というか、しんどくなっていまいますよ。

麻美:マスタベーションをすることで、自分が気持ちのいい場所を知れるきかっけにもなるということなんですね。マスタベーションのグッズは男性ものが多いイメージですけど、最近だとそれこそ(女性向けセルフプレジャーグッズブランドの)irohaのような可愛らしい女性用グッズも多いので、性生活に悩んでいる人たちはまず自分の体を試してみてもいいかもしれませんね。

パートナーとフィードバックをし合う

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「女性もマスタベーションをした方がいい」というお話がでた、イベント前半。今回Duniakitaは、イベント終了後に、宋先生に個別インタビュー。女性にとってのマスタベーションの意義についてさらに詳しく伺いました。

Duniakita編集部(以下、編集部):イベントでは女性にとってもマスタベーションは大切だ、というお話がありました。

宋:「すべきだ」とは言いませんが、した方が感じたりイッたりしやすくなる体にはなると思いますよ。一度もイッた経験がない女性が、男性といきなりセックスをしても、自分の体のどこをどう触ったら気持ちいいのかわからないから、相手に伝えようもないですよね。

イカないということに対して、あまり「障害」という言葉は使いたくないのですが、やはり「気持ちいい、けど、イカない」というのは性機能障害の範囲に入って来るんですよね。

編集部:それがマスタベーションによって解決するということですか。

宋:けっきょく、オーガズムって学習なんですよ。毎回これでイク、というのがわかっていくうちに、体もイキやすくなっていく。体の癖ですね。床オナも、そういう意味では同じことです。あれはよくない例ですが。

編集部:マスタベーションではイケても、中でイケないことがコンプレックスの女性も多い気がします。

宋:そもそも挿入による中イキができる女性って、全体の1〜3割程度なんですよ。しかもその人たちだって、毎回中でイケるわけではない。AVだと、まず前戯で一回イッて、そのあと挿入でなんどもイクみたいな流れですけど、「そんなことあるわけないやろ」です。

編集部:AVやレディコミなどは、一緒にイクみたいな描写もありますが。

宋:それも、ありえない。セックスって、どうしても男性の方がコントロールしやすい部分が大きいですよね。イキそうになったらちょっと動きをゆるめるとか。でも、女性は男性と比べると自分のオーガズムをコントロールすることはできません。たまに女性は自分でイクことをコントロールできると勘違いしている男性がいて、「早くイケ」とか「まだイクな」とか「イクとき言って」とかいう人もいるんですが、そういうことはできません、とわかっておいてほしいですね。

編集部:男性の「床オナ」のように、女性にとって不適切なマスタベーションの方法はありますか。

宋:基本的には、男女ともに通常のセックスからかけ離れた刺激を避けるほうがいいですね。指で触るのであれば、相手も再現できるので特に問題ないと思います。電マとかロータのような振動するものはやはり刺激が強いので、それでしかイケなくなる、という可能性はあります。ただ、一度もイッたことがない人が使うのであれば、グッズは手っ取り早くて効果的ですよ。

編集部:ちなみに、女性がマスタベーションをすることは、イキやすい体作り以外にメリットはありますか。たとえば、「女性がマスタベーションすることで綺麗になる」といった言説も都市伝説のようにあります。

宋:そんなこと、信じているひとはまだいるのかな? 女性はマスタベーションによって女性ホルモンが増えることはないです。自分の欲求の解消や、性嗜好の掘り下げのために楽しめばいいと思います。

■イベント情報
日本財団主催事業として2016年にスタートした「日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム」と、渋谷区で2017年11月にはじめて開催したダイバーシティをテーマにした複合カンファレンスイベント「DIVE DIVERSITY SUMMIT SHIBUYA」が連携し、9月7日(金)~9月17日(月)の期間、関連プログラムを渋谷駅周辺や原宿表参道エリアで開催。様々なジャンルの専門家が集まり、「多様な未来」について考えるイベントが行われました。今回のイベントレポートは、9月8日(土)に、青山学院大学のガウチャー記念礼拝堂で開催されたものです。

(構成:園田菜々、編集:Duniakita編集部 安次富陽子)

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