映画『single mom』インタビュー・後編

大変なことも「はい、きました」と客観視 内山理名さんの“自分ルール”

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大変なことも「はい、きました」と客観視 内山理名さんの“自分ルール”

映画、テレビドラマ、舞台と女優として着実に実力をつけ、最新主演映画『single mom 優しい家族。 a sweet family』(松本和巳監督)では、悩み、傷つきながらも、人との出会いを通して変わっていくシングルマザーを演じた内山理名(うちやま・りな)さん(36)。

主人公の心の揺れをリアルに伝える情感豊かな演技が印象に残ります。その表現の源は、ひとりの女性として自分と向き合い、さまざまな感情を丁寧に受けとめる内山さん自身の日々の過ごし方。前後編にわたり、内山さんにお話を聞きます。

【前編】内山理名、大事なのは“立場”ではなく人間のリアリティ

「女優」以外の居場所があるから両立できる

——内山さんが、ヨガや料理など心身の健康に向き合うようになったきっかけは?

料理は以前からすごく好きでした。ヨガも、ずっとレッスンに通ってはいたんですけど、本格的に勉強を始めたのは3、4年前。それから食に対しても意識することが増えました。

ヨガの勉強では、「今何を感じているのか」「何をしたいのか」という自分への問いかけが出てきます。「今、空腹ですか?」とか、「空腹だったらどうしたいですか?」という問いもあるんです。結構、舞台の稽古のワークショップにあるような内容も多いんですよ。

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——「空腹ですか?どうしますか?」って面白いですね。食べない選択肢もあるということですものね。

そうなんです。食べない選択肢もあるし、「何を食べるか」という次の選択肢もある。人って常に何かを選択して生きているから、選択の仕方で運命が変わっていくことも。自分のすべてを客観的に見られるわけではないけど、それを楽しむ。常に問いかけていると、知らない自分が「わお!」って出てきたりするんですよ(笑)。

——料理は、どんなところが好きなのですか? 「無心になれる」と言う人もいますが。

料理の場合、最後まで「どうしようかな」「こうしようかな」と考えながら作り上げていけるところが好きです。

毎月1回レギュラーで、インストラクターとしてヨガのクラスも受け持っているのですが、そのクラスづくりも同じです。どんな人が受講してくださるか分からないので、どんな香りを焚こうか、どんな音楽にしようか、毎回考えます。90分という時間をプロデュースできるのは、すごく楽しいですね。女優業とは違う魅力です。

——ヨガの世界でもプロとして仕事し、女優としても表現力を深めている。どちらかではなく、両方を本気でやるのは大変ではないですか?

女優とヨガ、たぶん両方あるから、両方できるのかなと今は思います。女優というのは「いただくお仕事」。自分で「この役やりたい」と言っても、できるとは限らない。だけど、何かを伝えていきたいという思いは、女優もヨガも同じようにあるんですよね。

発信の仕方が違うだけで、ヨガを教えるのも、人に何かを感じてもらえる仕事。インストラクターとしてマットの上に立っていると、私が主役のように見えるんですけれど、本当の主役は生徒さん一人一人なんです。

お芝居でも、テレビやスクリーンの前の人は、結局のところ自分の感情で泣いたり笑ったりしてくれるもの。

「女優さんって華やかですね」「ヨガインストラクターって華やかですね」と言われることもあるけど、全然華やかではなくて、どちらかと言えばサポート役なんです。見る人や、レッスンを受けてくださる方の、何かのスイッチになれたらいいなと思っています。

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辛いことがあったらまずは見つめる

——最後に、生きていると大変なこともつらいこともあると思うのですが、内山さんはどう向き合いますか?

つらいことって向き合わない限りなくならないから、そこを見つめるだけ。大変なことが起きても、「はい、きました。」みたいな(笑)。

——気をラクに構える、ということ?

今回の『single mom〜』の主人公のように、頑張り方が分からないときもある。でも、そういう自分も受けとめるしかないですよね。私にも、悩みの解決方法が見つからないとき、「見つからない。はい、以上。」みたいなことがあります(笑)。最後は自分で「○」をつけないと。

(聞き手:新田理恵、写真:宇高尚弘/HEADS、ヘアメイク:サカノマリエ(allure)衣装:ドレス motonari ono)

■映画情報

出演:内山理名 阿部祐二 石野真子 木村祐一
監督・脚本:松本和巳
10月6日ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開ほか全国順次

1singlemom_メインスチール内山理名、長谷川葉音

(C)single mom優しい家族。製作委員会

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