暑さバテ対策の「ツボ押しヨガ」【鍼灸師が教える】

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暑さバテ対策の「ツボ押しヨガ」【鍼灸師が教える】

むごい暑さに疲れが溜まり、帰宅後や休日は食事の用意もままならず、何もする気が起こらない日が続いています。

鍼灸師で理学療法士、またプロトレーナーでもある仲川豊基さんによると、「暑い日が続くと、体力が奪われることを警戒して本能的に体をあまり動かさなくなります。すると、血流やリンパの流れがとどこおり、代謝が低下する、筋肉がこわばるなどでして不調の原因になるでしょう。そこで活発に動かなくてもよい、冷房がきいた屋内でできるエクササイズをご紹介します」とのことです。詳しいお話を聞いてみました。

元気、消化力、血流をアップする動きを

はじめに仲川さんは、鍼灸師の視点での暑さバテ対策として、こう説明をします。

「夏は気温の高さや屋内外の気温の変化に順応するために自律神経のバランスが崩れ、心身ともにパワーダウンして、食欲不振、消化不良、肩こり、腰痛、イライラする、怒りっぽくなるなどの不調が現れます。

それらの夏バテを改善するためのツボを紹介しますので、ヨガのポーズをとりながら刺激を試みてください。ツボとヨガの相乗反応で、運動量は少なくても、血流やリンパの流れを促して心身のリフレッシュが期待できます。

ツボの位置には個人差があります。イタ気持ちいい場所を探してください」

それでは、仲川さんによる「夏バテ対策ツボ押しヨガ」のメソッドを教えてもらいましょう。

(1)ツボ「湧泉(ゆうせん)」刺激&「バタフライ」のポーズ

東洋医学では、暑さバテとは、心身から元気を奪われている、全身をめぐる「気」が滞っている状態だととらえます。「湧泉」というツボは足の裏のへこみにあり、全身に気力、生命力を湧き起こす作用があることで知られています。また、血液の循環を促し、体の水分を調節する万能のツボとも言われます。

また、ヨガの「バタフライ」のポーズは、股関節をゆるめる、骨盤の左右の違いを矯正して安定させる、下半身の血流をアップする、腰痛を改善するように作用します。バタフライのポーズをとりながら「湧泉」を刺激し、夏バテ、疲労と、それにまつわる不調を改善しましょう。

<ツボ「湧泉」の位置>

180809_ウートヒ_夏バテツボヨガ_仲川氏01

足の裏の土ふまずの少し上、足の指をぎゅっと曲げたときにできるへこんだ部分。左右にあります。

180809_ウートヒ_夏バテツボヨガ_仲川氏02

まず、床の上に腰をおろして座り、左右の足の裏を合わせます。次に、両方の手のおや指で、両方の足の裏のツボ「湧泉」を押さえましょう。股関節のあたりや腰が痛い場合は、つま先を少しずつ前に出して、「イタ気持ちいい」と感じるところまで伸ばしましょう。慣れるにしたがって、かかとを体のほうに引き寄せることができるようになります。

そして、おなかに少し力を入れて腰を立て、背筋を伸ばして鼻から息を吸いましょう。次に、ツボ「湧泉」を押さえたまま、鼻から息を吐きながら、体を前方へゆっくりと倒していきます。頭からではなく、おなかから倒すようにすると倒れやすくなるでしょう。自然呼吸をしながら10~30秒をキープします。

その後、上体を起こして背筋を伸ばしてから、左右の足をパタパタと上下に動かしましょう。その際に、左右のどちらかの足の動きが鈍い、股関節が痛い、腰が痛いなどがあれば、鈍い、また痛いほうの足を多めにパタパタと動かしてください。左右のバランスをとることが重要です。

一連の動きを、2・3回くり返しましょう。

(2)ツボ「三陰交(さんいんこう)」刺激&「ピラミッド」のポーズ

東洋医学では、心身のエネルギーの通り道である「経絡(けいらく)」がいくつもあるとらえますが、「三陰交」とは、3つの重要な経絡の交差点という意味です。心身の調子にとって重要なポイントとして知られ、めまい、立ちくらみ、倦怠感、頭重感、むくみ、のぼせ、冷え、イライラ、憂うつ感など夏バテの諸症状に作用します。

「ピラミッド」のポーズでは、頭を下げるため、血流の循環によってめまいやだるさを改善します。また、背筋が伸びて猫背の予防や、股関節をゆるめて自然におなかやふとももの筋肉を使うため脚やせにも有用でしょう。

<ツボ「三陰交」の位置>

180809_ウートヒ_夏バテツボヨガ_仲川氏03

足の内くるぶしの頂点から、おや指以外の4本の指をそろえた幅の分だけ上がったところの、骨のきわ。左右にあります。

180809_ウートヒ_夏バテツボヨガ_仲川氏04

まず。両方の足をできるだけ広く開いて立ちます。両方の手を腰に当てて背筋を伸ばしましょう。次に、鼻から息を吐きながら、背筋を伸ばしたままおなかから前へ倒していきます。両方の手で足首付近をつかみ、おや指で両方の足の「三陰交」のツボを押しましょう。自然呼吸で10~30秒キープをします。頭が床につくようなら軽くつけてください。

元の姿勢に戻る際には、鼻から息を吸いながら、背筋を伸ばしたまま、おなかから背骨を起こすようにして最後に頭をゆっくりと持ち上げます。急に頭から起き上がると、めまいや貧血を起こすことがあるので注意してください。これを2・3回くり返しましょう。

このエクササイズを行うタイミングや回数について、仲川さんは、
「満腹時以外は、いつでも行ってください。起床時なら今日一日の元気アップを、午後なら気分転換のリフレッシュに、寝る前なら睡眠の質のアップにつながるように意識をしましょう。また、時間がないときは、2つのエクササイズを通しで1回ずつでも、どちらか1つだけを行っても有用です。さらに、ツボはどちらも夏バテをはじめ、疲れや胃腸の不調、冷えの対策用に覚えておいて、いつでも刺激してください」

両方のツボとヨガポーズとも、心身の疲労の対策に有用だということで、さっそく試してみました。すると、ダラダラした疲れ気分と重く感じていた手足が、ともにすっきりとして頭も体も軽快になり、ホッとする感覚がありました。たしかに、ハードな動きではないので、暑いときでもこれなら継続できそうです。ぜひ参考になさってください。

(取材・文 藤井 空 / ユンブル)

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