『逃げ出す勇気』ゆうきゆう先生インタビュー第1回

「逃げる」=「負け」ではない 幸せにつながる「逃げ出す勇気」って?

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「逃げる」=「負け」ではない 幸せにつながる「逃げ出す勇気」って?

「逃げる」というと「負け犬」「ダメな人」といったネガティブなイメージを持つ人は多いのではないでしょうか?

しかし、このたび『逃げ出す勇気〜自分で自分を傷つけてしまう前に〜』(角川新書)を上梓した、精神科医で「」のゆうきゆう先生は「本書で言うところの『逃げ出す』は、自分の場所を見つけるための戦略的撤退」と話します。そしてそれが「幸せへの道」であるとも。

逃げることが幸せにつながるってどういうこと?

ゆうき先生に4回にわたって話を聞きました。

「逃げる」=戦略的撤退

——『逃げ出す勇気』を執筆した経緯を教えてください。

ゆうきゆう先生(以下、ゆうき):「逃げられない」と思ったり真面目に物事を受け取ったりする人ほどうつになりやすいと言われているので、そういった方へのヒントになるようなお話ができればと思いました。

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——「逃げる」というとネガティブなイメージがあります。私の話で恐縮なんですが、就職したばかりの約10年前は「就職したら3年は辞めてはいけない」「一度逃げたら逃げ癖がついてしまう」という言い方をよくされていた記憶があります。

今は「逃げるのもアリ」「自分に合わなければとっとと転職してもオッケー」という雰囲気が以前に比べてあるのかな、と感じています。

ゆうき:そうですね。ただ、逃げ続けて逃避を繰り返すというのはあまりよろしくないかな、と。

逃げながらも本当に大切なことは何なのかを考えたり学習したり学んだりして、本当は自分はこれがやりたいんだ、のような自分の場所を見つけるために「とりあえず今は逃げる」というのが理想かな、と思います。

——だから「逃げ出す勇気」なんですね。

ゆうき:そうですね。バカ正直に真正面から立ち向かって手傷を追うのではなく、一旦引いて戦局を見直して難局を乗り切る。「戦略的撤退」です。

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「逃げる」が「幸せ」につながる理由

——「勇気ある撤退」ということですね。今回から「逃げ出す勇気」とはどういうことか? について働く女性が直面しがちな事例を挙げながら伺っていきたいと思います。

で、いきなりネタバレみたいになってしまうんですが、ゆうき先生は「逃げる」ことが「幸せ」につながるということを書いてらっしゃいますね。そのメカニズムについて書いたのが本書かなと思ったんですが……。

ゆうき:「逃げる」ことによって、自分の一番よいところに向かっていくことができたら、その人にとっての幸福につながるのかな、と。

じゃあ「幸福って何か?」という話になると思うんですが、幸福はゴール地点があって、そこに辿り着いた人だけが幸福なわけではないんです。

何かの目標に向かって、困難と戦いながら突き進んでいる過程こそが幸福だ、と言われていて、とにかく前向きに行けるという場面に向かって突き進んでいくということを追求するほうがいいんじゃないかな、と。

けれども「どうしても進めない」という場所があったとしたら、そこから一旦逃げて、自分が前向きに進める場所の目標に向き変えて、今度はそこに向かって進んでいくのがいいんじゃないか? というのを提案しているんです。

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——なるほど。そういう意味で言えば、「逃げる」というのは決してネガティブではないですね。

ゆうき:はい。逃げる=行動だと思います。身を固くして止まって、すべてから逃げるのではなくて、目の前のものが明らかに「微妙だな」と思ったら、自分にとってふさわしい道を見つけるために、一旦そこから引くということを「逃げる」として推奨したいなと。

——わかりました。次回からどうぞよろしくお願いいたします。

※第2回は6月11日(月)公開です。

(取材・文:堀池沙知子)

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