Mirai Forumイベントリポート第3回

20歳で2社目の起業、会社員で10社超の副業…新しい働き方の最前線

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20歳で2社目の起業、会社員で10社超の副業…新しい働き方の最前線

Duniakitaでも度々考えてきた「働き方改革」。未来の働き方について考えるイベントが、11月21日に「サイボウズ株式会社」(東京・日本橋)で行われたので参加してきました。 

Mirai Forumとは、「働き方」や「オープンイノベーション」をコンセプトに、組織を支える企業の経営者や人事担当、仕事を通じて自分の可能性を拡げたい人達が一緒になって日本の未来に破壊的イノベーションを起こそう!ということで立ち上がったプロジェクトです。

主催は以前Duniakitaの人気連載「日本一ちっちゃな働きかた改革」にもご登場いただいた、起業家兼作家のピョートル・フェリクス・グジバチさんが代表取締役を務める「プロノイア・グループ株式会社」。

登壇者に、経済産業省参事官の伊藤禎則さん、サイボウズで人事マネジャーを務める青野誠さん、スーパーイノベーターの沼田尚志さん、20歳の大学生起業家で2社を経営する仁禮彩香さんを迎え、パネルディスカッションが行われました。

登壇者の発表内容の一部抜粋してお届けします。

(左から)ピョートルさん、伊藤さん、青野さん、沼田さん、仁禮さん

(左から)ピョートルさん、伊藤さん、青野さん、沼田さん、仁禮さん

【第1回】今は「一つの時期に一つの仕事」という時代ではない
【第2回】そんなにみんな働くのが嫌なのかな?

100人いたら100通りの人事制度

サイボウズの人事マネジャー、青野誠さんは、サイボウズに勤めながらNPO法人フローレンスで副業をしています。

「サイボウズの理念として、私たちの目指すところは100人いれば100通りの人事制度。つまり、みんながやりたいようにやってね、と。一律な人事制度に当てはめるのではなくて、みんながやりたいことを全部やってみようという感じです。

サイボウズは2012年に副業の許可を始めました。週末にテニスコーチをしたいという社員が現れたのがきっかけでした。人事としては規定上『ダメ』と言ったのですが、ただ、週末にヤフオクで稼いでいる社員や、パチンコで稼いでいる社員もいるかもしれない。ならばテニスコーチがあってもいいのではないかということで副業を解禁しました。最近はユーチューバーもいます。

会社の資産を毀損するようなものはいけないということと、本業に影響があってもいいんですけど、会社の時間が減ったら給料を見直しますよ、という形で運用しています。

また、サイボウズは“副業の受け入れ側”としても活動しています。いざ副業許可しても、副業できる場所がないって、私も副業をする時に困ったんですよね。出口はあるのに入口がないという状況なので、それも作ろうということで、副業採用を今年から始めました」

怒られるまでやることが大事

続いて登壇したのは、スーパーイノベーターの沼田尚志さん。沼田さんは、大手IT企業に勤めながら、10社以上の副業を行っています。

「私は、16歳の時に難病を患い、半身不随となりました。悔しくて、一生懸命リハビリして、勉強して、新卒で大手通信キャリアに入社しました。配属されたのはわりと花形の部署だったのですが……。残念ながらそこでの評価は低いものでした。

せっかく入った大企業なのに、評価はC。『俺が何した!』って言いたくなりますよね、正確には何もしていないからCなのですが(笑)。というところから私のイノベーション人生が始まります。そうだ、自分の活躍するフィールドは自分で作ろう、と。

そこで始めたのが、大手企業の中で浮いていた異端児を集めることでした。『イノベーション』と言って新規ビジネスの集いというのをFacebookページで作って呼びかけました。すると、1回目に数十人だったのが、回を重ねるごとに150人、200人、300人と集まるようになりました。

約300社の大企業の人たちが来て、有望ベンチャー企業もゴロゴロいて。気づけば友達が3000人くらいできました。そして、イノベーション時代の到来です。今まで異端児的な存在だった彼らがイノベーターとして活躍しはじめたのです。

そこから私も、経済新聞の異端児特集に載ったり、テレビに出たりと露出が増え、仕事が舞い込んでくるようになりました。沼田と仕事がしたいと声をかけてもらうことも増え、現在に至ります。

ある時、尊敬する保険会社の社長に言われました。『沼田くん、運が実力のうちというが、あれは違う。運が実力だ』と。余計なこととかムダなことをしていないと運が良くならない。机の前にいて仕事をしているだけだと運が良くならないから、運がいい社員というのは実力のある社員なんだよ、と。

なるほどなと思いました。じゃあ勝手にやりましょう、怒られたらやめよう、と。怒られるまでやるというのがポイントかなと思います。死ぬこと以外はかすり傷。ゴーイノベーション!」

今までにない中学校を作りたい

最後にマイクを持ったのは、現在20歳の大学生で2社目の会社を経営している、仁禮彩香さんです。彼女が1社目である「株式会社GLOPATH」を立ち上げたのは中学2年生の時だと言います。

「イベントのテーマである自己実現という観点でお話したいと思います。自己実現には、自己認識、自己開示、自己表現、自己実現という4つのステップがあるとイベントの冒頭で話がありました。

だけど、人間として心理学的に発達段階で考えた時に、ちょうど自分がどんな人なのか考えようという時期に学校にいて。社会から孤立した閉鎖的な空間として学校というものがあって、受験と就職のために勉強をするという概念があります。

なんで勉強するのか、どんな勉強をするのか、自分は何がしたいんだってことを感じる余裕も考える時間がないんですよね。そのような環境の中で、自己実現を目指すのは大変なことです。学校にもつながりはあるけれど、先生と家族以外のつながりがほとんどありません。

私は子ども心ながらに『日本の学校のあり方っておかしいな』と感じ、成長できる場所を作りたいと思うようになりました。そして、自分たちがやりたかった『子ども達による子どものための会社』を立ち上げました。

私はこの経験を通じて自己実現をしたんですけど、そこでまた次の自分を知りました。3人で起業したのですが、一人はプロのサッカー選手になり、もう一人は今、大学での学業にコミットしています。私は大学に通いながら2社目の会社を経営しています。

どう次のステップを踏んだらいいのかというのは、体験があったから考えることができました。こんなふうに、自己実現のループが行われるのが社会の中であるべき姿だと思っています。

今は私の子ども時代にフォーカスしましたが、社会全体的に考えても、今まで作られていたヒエラルキー型の構造ではなくて、新しいリソースだったり、プロフェッショナルが交わったり。複雑な状況下の中で、一人一人の個性や持っているものをうまく、団体、企業、政府とも混じり合わせられたらいいのではないかと思います。

私が次にやろうとしているのは、既存の形にとらわれない中学校を作ること。みなさんにぜひ注目してほしいと思います」

(構成:Duniakita編集部、安次富陽子)

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