ずんずんの女のカイダン 第3回

怖いほどスピリチュアルにのめり込んだ彼女が、ポロリとこぼしたホンネ

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怖いほどスピリチュアルにのめり込んだ彼女が、ポロリとこぼしたホンネ

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ふとした瞬間に聞こえてくる女性の悲鳴。耳をすませば、ほら。どうやら今回の彼女は「自分の選ぶ道」に自信が持てないようです。数々のエリートやハイスペ女子を見てきた元外資系OLのずんずんさんはこの恐怖を、どう解き明かすのでしょうか。

スピリチュアルに熱狂するレイちゃん

こんにちは!ずんずんです。

生きていると、それなりにモヤモヤが溜まっていきますよね。

そんなモヤモヤを解消するために、突然スピリチュアルに走ったりする女性っていますよね。

私のお友達のレイちゃんもそんな女性の一人です。

彼女は、東大を出て海外の大学院まで卒業したという、ちょっと想像しがたいくらいのグローバルエリートです。

ずっと独身で、35歳の時、都内の一等地にマンションも買いまして、ここまで行くと独身キャリアウーマン街道まっしぐらな感じですが、実は……このレイちゃん、スピリチュアルが好きで好きでしょうがなかったのです。

スピリチュアルが好きといっても、

雑誌の星占いは欠かさずチェック☆とか

パワーストーン買っちゃった☆

というレベルの好きではありません。

インドネシアまでスピリチュアルリーダーに会いに行ったとか……。

マレーシアで10日間の瞑想ツアーに参加したとか……。

そういったちょっと熱狂的なスピリチュアル好きです。

一体なんだよ、スピリチュアルリーダーって……って感じですが、世の中にはそのような職業もあるそうです。

気づけばかさむ出費

さてはて、このレイちゃん、たくさん稼いでいる割にいつもお金がないんですね。

新しいスピリチュアルを見つけては、あっちに行ったりこっちに行ったり、時として海を越えたりしているからお金がなくなってしまうのです。

先日なんて、チャクラに音叉(おんさ)を置いて、体内の霊的パワーを高める瞑想なんかをやったようで。

何を言っているかわからないと思いますが、私もわかりません。

へその上とかに音叉を置いたりして瞑想するらしいです。

これをやると疲れが取れるらしいですが、お前に必要なのは

音叉じゃねぇ睡眠だ

と言いたくなります。

こんなレイちゃんは、マンションを買う時も、転職するタイミングもスピリチュアル頼み。人生の転機を全て第3者に決めてもらっているんですね。別に悪くありませんが、そのたびに結構な金額を支払っているわけです。お金があり余ってる状況ならまだしも、お金がないないと言っているレイちゃんですから、ちょっと健康的とは言いづらい状況かもしれません。

お金がないないと言っているレイちゃんに、しびれを切らした私は、ある日、

「スピリチュアルより、現金預金信じろ

と、言ってしまったんです。

「間違えたくない」という恐怖

愛のままにわがままに、私は現金預金しか信じません。

するとレイちゃんは

「いやいや、スピリチュアルといっても怪しいものだけじゃないのよ。実際、占いには統計学が使われているものもあるし……そこで出た結果というのは統計学的に正しい結果であって、それをもとに行動することがどうのこうの……」

とその知性を使い、決して怪しいものにハマっているわけではないと熱弁をふるってくれたのですが、最後に、

「だって、何が正しいかわからないんだもん」

とポロリとこぼしました。

!?

突然の独白に私が動揺していると、レイちゃんは続けました。

なんでも、レイちゃんのおうちはとても厳しいご家庭だったそうです。

お母さんが教育ママでビシバシと鍛えられ、

トップの高校に行って、トップの成績をとって、トップの大学に行くというママの期待に応えるためにレイちゃんは必死に勉強しました。

そうして念願の東大に入学したのはいいけれど、それからレイちゃんの心にぽっかりと穴が開いてしまったそうなんです。

何をしても満たされない心

ママの言う通り、東大に行ったけど次はどうしたらいいの?

と次の人生の目的がわからなくなってしまったのですね。

それから必死に仕事をして、海外の大学院に行ったり、マンション買ったりしましたが、それでもなんだか満足できません。

でもスピリチュアルリーダーと話せば、「こうした方がいい。宇宙はこう言っている」とママの代わりに導いてくれる。それを聞いてレイちゃんは、「これでよかったんだ」と安堵していたのです。

それを聞いていた私は、

頭がいいって大変だな……。

と思いました。自分が選んだ道がこれで正しかったのかという迷いは誰にでもありますよね。

でも不安だからって、スピっている場合ではありません。

もちろん、スピがダメなわけではありません。

不安とは自らが戦わねばなりません。

絶対的な正解は存在しない

この不安への戦略は、

「絶対的に正しい選択岐ってないんだよ」

と知ることです。

これがいいとか、これが正しいとか、そんなものは最初から存在しないんです。

自分なりに「この選択肢でよかったんだ」と納得に変えていくしかないんです。

他人に頼らず自分で選んで進んでいかないと、いつまでたってもモヤモヤが残ってしまうんですね。

スピリチュアルに頼って、決めてもらってばかりのレイちゃんが、いつもなんだか不満足なのも納得です。

こんなレイちゃんですが、最近、その知性を生かして易経(えききょう)を学んだそうです。習得するために支払った数十万円が、吉と出るのか凶と出るのか、私には全く見えないわけですが……。

くわばらくわばら……。

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女のカイダン

仕事、お金、人間関係、恋愛、結婚……。「きゃーっ!」未来を憂いて今日も聞こえてくる女性の悲鳴。元外資系OLで、コラムニストのずんずんさんに、女性の前に立ちはだかる”恐怖”や”不安”の本質を解き明かしていただきます。

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