30歳手前で不倫を始めるのは、結婚からの逃避かも?【トモカ35歳】

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30歳手前で不倫を始めるのは、結婚からの逃避かも?【トモカ35歳】

なぜ、人は不倫をするのか?
これまで不倫に関する著書を多数世に送り出してきたライターの亀山早苗(かめやま・さなえ)さん。この全5回連載では、古今東西の人々を悩ませ続けてきたこの難題について、亀山さんと考えていきます。第2回は、35歳のトモカさんのケース。29歳の時に出席した友達の結婚披露宴から始まったその関係は、8年も続いて……?

30という年齢は大きな岐路

20代半ばで既婚者と付き合い始めると、一般的に女性は30歳手前で別れようともがく。30歳という年齢は結婚や仕事などを考えると、人生の大きな岐路となるからだ。だからそのまま30歳を越えてしまうと、その不倫は続きやすい。一方、30歳手前で不倫の恋を始めてしまう女性もいる。

出会いは女友達の結婚披露宴

トモカさん(35歳)が、8歳年上の既婚男性と知り合ったのは29歳の誕生日直前。学生時代の女友だちの結婚披露宴だった。彼は新郎の先輩として出席していた。

「友だちの結婚は嬉しかったけど寂しくもあった。その頃、親も『いいかげん結婚したら?』とうるさかったし。披露宴の途中でお手洗いに行き、廊下の窓から外を見たら一直線に伸びた飛行機雲がきれいで。思わず見とれているときに声をかけてきたのが彼でした。『潔いくらいきれいですね』って。同じことを思っていたので言葉を交わしました」

同じ披露宴に出席とわかって自己紹介をしあった。会場に戻ると隣のテーブル。披露宴、2次会と続き、その後、彼から「軽く一杯行きませんか」と誘われた。

「ふたりで飲みに行くと、彼はやたらと私を褒めてくれたんです。酔った勢いと、私の気持ちが友人の結婚でちょっと荒れていたのとで、そのままホテルへ行ってしまった。でも彼との性的な相性がものすごくよくて、ああ、この人とは続いてしまいそうだなあ、と思ったんですよね」

彼が結婚していること以外には、何の問題もなかった。彼女自身、最初は彼との付き合いが楽しくて恋しくて、自分の年齢のことも結婚のこともまったく考えなくなった。

「あっけなく30歳を過ぎたけど、それでもいいかと思いました。彼も私も休日が不定期な仕事なので、いくらでも時間を合わせて会うことができた。だからあまり寂しいとも思わなかったんです」

“不倫”を意識させられることはほとんどなかった。正月には夜勤明けの彼と手をつないで初詣に行ったこともある。

二度の中絶経験、産まないという決断

「ただ、私、付き合って2年目に立て続けに2度中絶しているんです。あの時は本気で別れて産もうと思いました」

それでも産まなかったのは、彼を苦しめたくなかったから。彼は彼女の前で号泣した。だが、2度とも、「今日は大丈夫だから」と言ったのは彼女の方だ。彼はそのことをひと言も責めなかった。その後はふたりで話し合い、ピルを飲むようになったという。

そうやって8年という歳月が経ってしまった。彼は43歳に、彼女は35歳になった。彼の子どもたちも14歳と11歳になっている。

「子どもたちが成人したら一緒になろうと彼は言ってくれました。私にはそれだけが救いだった」

彼の妻からの電話

ところが昨年の暮れのこと。昼休みに突然、携帯に電話がかかってきた。知らない番号には出ないことにしていたので、あとで留守番電話を聞くと、彼の妻からだった。

「とにかく今すぐ電話をくれというのでかけました。もう番号知られちゃってるわけだし。そうしたら今、私の会社の前にいるというんですよ。出てこなければ会社に乗り込むと。居留守を使う知恵も回らなかった」

彼に連絡をとろうとしたが仕事中で電話がつながらない。妻はそれを見越していたのだろう。トモカさんは仕方なく妻に会いに、近くの喫茶店へ行った。

妻は彼の携帯電話からトモカさんを特定したらしい。メールやLINEにはたくさん証拠が残っていると冷たい笑みを浮かべた。

「長いお付き合いみたいね。親や会社にばらされたい? そう言われて、私は固まりました。ここで仕事を失うわけにはいかない。すると奥さんが言ったんです。『裁判にするか、200万払うか、どっちでもいいわよ』と。3日後に返事をしろと言われました。とにかく彼に伝えたいと職場や携帯に電話をしても連絡がとれない。結局、3日後に200万円を持って彼の奥さんに会いました」

彼の妻は、「うちの人は連絡とれないわよ。尻ぬぐいは私にさせるような男なのよ」と冷たい微笑をトモカさんに浴びせた。

他にもいた愛人の存在

「そしてもっとショックだったのは、彼には別にも女性がいたということ。本当かどうかわかりませんけど、彼の奥さんが言うには、『5年付き合っている女もいたのよ。あなたより若くてきれいな人。彼女からは100万円もらうことになってるの』と。その彼女と彼が一緒にベッドにいる写真まで持っていたから嘘ではないと思う」

妻にバレて慰謝料を請求されるのはまだ仕方がないと思える。だが、同時に別の女性がいたことで、彼女は完全に打ちのめされた。

8年続いた関係はなんだったんだろう

あれから7 ヵ月あまり。彼女は現在、休職している。仕事だけはとがんばってきたが、ついに職場で倒れてしまったのだ。

「男を見る目がなかったと言われればそれまでだけど、8年続いたあの関係はなんだったんだろう……。だいぶ落ち着いてきたけど、今でも苦しいです」

不倫は、やはり「しょせん不倫」でしかないのだろうか。彼女が不倫の恋に陥ったのは、結婚からの逃避だったのだろうか。本物の恋愛だと信じていたのにとつぶやいた彼女の潤んだ目が忘れられない。

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