絵本作家・のぶみさんインタビュー

『ママがおばけになっちゃった!』作者・のぶみが語る、32年越しの母との和解

『ママがおばけになっちゃった!』作者・のぶみが語る、32年越しの母との和解

母の「ごめんね」で訪れた“和解”

――その後、お母さまとの関係性に変化はありましたか?

のぶみ:僕も家庭があるので会うのは年に数回ですが、僕がテレビ出演しているのを見てよく連絡をくれるようになりました。母とやりとりをするうちに、最近では「よく考えたらあのときは寂しくなかったかも、お姉ちゃんもいたし!」と妙に納得したというか、長年自分のなかにあった「寂しさ」がなくなった気がします。

――それは何かきっかけがあったのですか?

のぶみ:母親から「寂しくさせてごめんね」と直接謝られたことが大きいかもしれませんね。あと、僕から「産んでくれてありがとう」と感謝を伝えたのも影響しているかも。

親子の長年のわだかまりを解いたひと言

――「産んでくれてありがとう」は本心でも、なかなか口には出せませんよね。

のぶみ:僕が32歳のとき、ふと思い立って電話で伝えたんです。母は「へ? どうしたの?」みたいな感じだったので、「まあ、そういうことだよ」って言って電話を切ったんですけど。その夜、母はうれしくて眠れなかったみたいです(笑)。みなさんもお母さんに「産んでくれてありがとう」って伝えてみると、自分のなかで何かが変わるかもしれないですよ。

子どもにとって「怒れる親」は倒すべき敵

――読者からはどんな声が寄せられますか?

のぶみ:男の子のご両親から、よく「育児が大変だ」という話を聞きますね。その理由は「怒っても言うことを聞かないから」なんだそうです。でも子どもからすると、怒られているときは単に「ガミガミ言われている」としか思わないんですよね。以前、息子が「仮面ライダーになりたい」と言っていたので、「仮面ライダーになったら誰を倒すの?」って聞いたら「怒ってるママ!」って言うんですよ(笑)。

――怒っている親はもはや「敵」なんですね。

のぶみ:すべての子どもが同じように感じているかはわかりませんが、親が一生懸命に怒っても、「怒っている意味」なんて伝わっていない場合がほとんどですよ(笑)。最新の児童心理学では、本当に危険な場合だけ「それはダメなことだよ」と諭して、あとはスルーしたほうがいいとされているそうで、妙に納得しました。たしかに、怒られてばかりだと「いいところ」だけ見せようとしてしまうかもしれないな、と。

――のぶみさんが親御さんたちに一番伝えたいことはなんでしょう?

のぶみ
:特別なことはしなくていいから、できるだけちゃんと子どもたちを見てあげてください。それが何より大事だと思うんです。

(木村衣里/プレスラボ)

1
2
3
SHARE

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

『ママがおばけになっちゃった!』作者・のぶみが語る、32年越しの母との和解

関連する記事

編集部オススメ

仕事と恋愛、キャリアとプライベート、有能さと可愛げ……女性が日々求められる、あるいは自分に求めてしまうさまざまな両立。その両立って本当に必要?改めて問い直すキャンペーンが始まります。

後悔のない30代を過ごしたい。ありとあらゆる分野のプロフェッショナルに、40歳から自分史上最高の10年を送るために「30代でやっておくべきこと」を聞いていきます。

記事ランキング