朝活イベント「定年女子セミナー」レポート(前編)

70歳まで働かないといけない可能性も 定年まで仕事をするために必要な「捨てる勇気」とは

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70歳まで働かないといけない可能性も 定年まで仕事をするために必要な「捨てる勇気」とは

結婚して寿退職、そのまま専業主婦へ……という常識も今は昔。女性活用の推進や共働き家庭の増加によって、女性も定年まで仕事をし続けることが現実的になってきました。しかし、結婚や出産、育児という一大イベントで、望むようにキャリアを積み重ねることができないという課題に振り回されているアラサー女子達が多いのも事実。そうした悩める女性達のために、20代・30代女子限定の朝活イベント「定年女子セミナー」が開催されました。

セミナーでは、などの著書を持つ元『日経WOMAN』編集長・野村浩子さんが登壇。女性キャリアに関する講演や、株式会社ウエディングパークのメディア開発本部リーダー兼ブランドマネージャー・菊地亜希さん、株式会社Woman&Crowdの代表取締役社長・石田裕子さん、女性のための健康情報サービス「ルナルナ」を提供する株式会社エムティーアイの事業部長・日根麻綾さんによるパネルディスカッションが行われました。

88、89歳で赤字に転落する可能性も?

元『日経WOMAN』編集長・野村浩子さん

元『日経WOMAN』編集長・野村浩子さん

――女性のライフイベントの中でも、重要な位置を占めるのが「産前産後」です。では、復帰してくる女性社員達を会社側はどうとらえているのか。

元『日経WOMAN』編集長・野村浩子さん(以下・野村):実は、会社は困っているんです。なぜなら、復帰した社員がどれだけ頑張れるのか、頑張りたいのかが未知数であるが故に、結局は動ける独身男性に任せてしまおうというバイアスが働いてしまいます。そうした、よかれと思ってした行為が、少しずつ社員の経験の差につながってしまうんですよ。現在、多くの企業がその考えを改善すべく、研修を取り入れています。

「90歳女性の生存率は2人に1人というデータもあります。例えば、私の家系は長生きなのでおひとりさまの私が100歳まで生きた場合でマネープランを算出したところ、60歳もしくは65歳でリタイアをすると、どうしても88歳、89歳のあたりで家計が赤字に転落してしまうんです。ところが70歳まで現役で働ければ、心配ないとわかりました。その年齢まで必要とされる人間になろうと思って腹をくくりました。

定年や結婚を意識はしていなかった

左:株式会社ウエディングパーク・菊地亜希さん/右:株式会社Woman&Crowdの代表取締役社長・石田裕子さん

左:株式会社ウエディングパーク・菊地亜希さん/右:株式会社Woman&Crowdの代表取締役社長・石田裕子さん

ウエディングパーク・菊地亜希さん(以下、菊地):私の祖母も母も定年までずっと働き続けておりまして、その背中を見てきたので、私も同じように定年まで働くんだろうなあと自然に考えていました。ただ、野村さんのご著書を読んで、私はかなり特殊な事例なのかもしれないと思いましたけどね。

Woman&Crowd・石田裕子さん(以下、石田):私は、どのタイミングで何歳までに結婚や出産、定年をするか、というのは気にしたことがなかったですね。今、子どもが2人いるんですが、特に何も考えずに現在に至るというのが正直なところでして。逆に、心身が健康であれば、定年関係なく80歳や90歳まで働きたいと考えています。

エムティーアイ・日根麻綾さん(以下、日根):私はもともと、全く別の会社にSEとして入社)して、25歳のときに寿退職。結果的には結婚はせず、どうしようかなーと思いながら実家に戻り、1年間フラフラしていました。でも、やっぱり「仕事をしたいな」と思いまして、現在の会社に入社したんです。

それからというもの、20代の記憶がろくにないほどがむしゃらに働いて。今、34歳なんですが、だんだんと自信がついてきて、いつの間にか仕事が私のアイデンティティになりました。あと、6月に出産を控えているので、私も65歳までのマネープランを算出していますね。

エムティーアイ・日根麻綾さん

エムティーアイ・日根麻綾さん

キャリア中断を救うのは「こだわりを捨てる勇気」

菊地:大学生のころ、当時は恋人だった現在の夫が転勤や海外出張もあると知って、漠然とキャリアの終焉を意識するようになりました。もしかしたら、明日にでも仕事を辞めなきゃいけないかもしれない。なので、明日キャリアが途絶えても後悔しないように生きていこうと考えています。

野村:キャリアの中断はしかたないという認識ですか?

菊地:そうですね。実は私、27歳の頃に傷病で4ヶ月半ほど休職しているんです。そのとき「もう戻れないかも」と覚悟しました。結果的には、復職して現在は管理職をしているんですけれども。

そのとき感じたのは「たとえキャリアが中断しても、それまでのポジションにこだわらず、周囲のニーズに合わせれば仕事ができる」ということなんですね。ニーズに応えようという意識さえあれば、キャリアが中断しても怖くはない、と気づけたことは大きかったと思います。

石田:私は、今振り返ると「キャリアを中断する恐怖」がずっとありました。自分の替わりはたくさんいるんじゃないか、一度キャリアを中断したらもう戻って来られなくなるんじゃないか……。ですから、産後も2ヶ月で仕事に復帰しました。2人目のときには、「自分一人で背負わなくてもいいや」と肩の荷が下りたんですけどね。

日根:私も、妊娠がわかったとき「どうしよう」という不安の方が大きかったです。このタイミングじゃないとか、ここで産休を取ったら今と同じ仕事ができるのだろうか……とか。一度は事業部長を辞めようかと思ったこともあります。結果的に、「今いるポジションにこだわらなくてもいい」と気づくことができました。復職後に全く別の事業部へ配属になったとしても、30年、40年のスパンで考えれば自分の幅を広げることにつながります。

野村:皆さんがおっしゃった通り、「捨てる勇気」というのが非常に重要だと思います。成功体験があればあるほど、それにしがみついてしまって、次のステージに行けなくなりますからね。

【後編はこちら】人生のロールモデルを探しすぎてはいけない 柔軟に“役割”をこなしていくスキルを

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