頭痛、筋肉痛、月経痛…薬剤師に聞く、市販の鎮痛薬の選びかた【後編】

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頭痛、筋肉痛、月経痛…薬剤師に聞く、市販の鎮痛薬の選びかた【後編】

前編で好評を博した鎮痛薬の種類について、こちら後編では、頭痛や筋肉痛などの痛みによってどの薬を選べばいいのかをご紹介します。前編に続き、大阪府薬剤師会理事で薬剤師の近藤直緒美さんにお話を聞きました。

前編の話のポイントはコレ! 合わせて参考にしてください。
・病院で処方される薬と市販の薬ではどう違う?
・市販の鎮痛薬が、頭痛、筋肉痛、月経痛などどの痛みにも一種類の薬で効くのはなぜ?
・「速く痛みを抑えたい」、「胃の障害など副作用が少ない」、「眠くならない」タイプとは。

成分の違いと痛む部位を考えて選ぶ

——前編で、頭痛や筋肉痛、月経痛、歯痛などの痛みは、どの痛みでも1つの薬で間に合う理由を説明していただきましたが、それぞれの痛みに特化した鎮痛薬も販売されています。どう使い分ければいいでしょうか。

近藤さん お話したとおり、市販の鎮痛薬は、「発痛物質」や「痛みを増幅する物質」に作用します。これらが痛みの原因なら、頭痛でも筋肉痛でも一定の効果があります。

ただ、含まれている成分の違いで、急いで痛みを鎮めたい、眠くならないようにしたいなど自分の状況に合わせた選び方があると言いましたが、同様に、頭痛に効く、あるいは筋肉痛や月経痛に効きやすいといった、「痛む部位」に応じた薬があります。

成分名はなじみがないかもしれませんが、各説明のあとに具体的な薬の名称を挙げておきます。

頭痛……即効性か副作用の少ないタイプか

・重要な商談や会議の前、外出先での急な痛みなど、即効性と鎮痛作用の強さを求める場合には、前編で紹介した鎮痛成分のロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェンが含まれる薬があります。

主な市販薬:ロキソニンSのシリーズ(第一三共ヘルスケア)、バファリンEX(ライオン)、イブのシリーズ(エスエス製薬)、ナロンメディカル/ナロンエースT/ナロンエースR(大正製薬)、セデスキュア(シオノギヘルスケア)、フェリア(タケダ)、リングルアイビーのシリーズ(佐藤製薬)、ノーシンef200(アラクス)など。

・軽度~中程度の痛みの場合、アスピリン(アセチルサリチル酸)を含むタイプがあります。薬によっては、胃を守る成分が含まれるタイプがあるので、パッケージの表示を確認しましょう。

主な市販薬:バファリンA(ライオン)、ベネスロン(アスゲン製薬)など。

・効きめが穏やかで、胃痛や吐き気、眠気などの副作用が少ないタイプとして、アセトアミノフェンが主成分の薬があります。自動車を運転する場合は、前編でも紹介しましたが、重要なのでくり返しますが、パッケージに「眠くならない」と記されたタイプを選ぶか、眠気を催す成分であるプロムワレリル尿素、ジフェンヒドラミン、アリルイソプロピルアセチル尿素などが含まれていないかを確認してください。

主な市販薬:タイレノールA(ジョンソン&ジョンソン)、ノーシンアイ頭痛薬/ノーシン錠(アラクス)、セデスファースト(シオノギヘルスケア)など。

筋肉痛、腰痛、関節痛……消炎作用があるタイプを

・筋肉の炎症を抑えるためには、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェン、アスピリンなど消炎作用がある成分を含む薬が効果的です。

主な市販薬の種類: 頭痛で紹介した薬すべて。

・腰痛や肩こりに効きめを高めたタイプは、筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和するために筋弛緩(きんしかん)剤のクロルゾキサゾンや骨格筋弛緩剤のメトカルバモールが含まれる、また、筋肉の疲労を和らげるためにビタミンB1、B6、B12やビタミンEが含まれるといった特徴があります。

主な市販薬の種類:コリホグス錠(小林製薬)、ドキシン錠(タケダ)など。

・関節痛の対策の場合は、軟骨の構成成分であるコンドロイチンやビタミンB群が含まれるタイプがあります。

主な市販薬の種類:アクテージAN錠(タケダ)、フレックスパワーEX錠(ロート製薬)、キューピーコーワ コンドロイザー(コーワ)など。

月経痛……痛みが強い日、行動別に選ぶ

「頭痛」で紹介した薬のほか、月経痛に特有な子宮や腸の収縮による下腹部の痛みを抑えるタイプがあり、パッケージに「頭痛・月経痛に」などと表示されています。痛みが強い日やその日の行動によって、「頭痛」で紹介した即効性や効きめの強さ、胃や眠気への対応を考えて選びましょう。カフェインが含まれるタイプは、月経時に頭がぼおっとするのを抑えます。

主な市販薬: 「頭痛」で紹介した薬のすべて。また、バファリンルナi(ライオン)、新セデス錠/セデス・ハイ(シオノギヘルスケア)、ノーシンピュア(アラクス)、エルペインコーワ(生理痛専用薬。コーワ)など。

歯痛……液体タイプ、ゲルタイプもあり

「頭痛」で紹介した薬で、解熱鎮痛消炎が主成分のタイプは歯痛に有用です。内服薬以外に、患部に直接塗る、液体、ゲルタイプなどもあります。

主な市販薬: 「頭痛」で紹介した薬のすべて。また、ハイタミン錠(アラクス)、バイエルアスピリン(佐藤製薬)、ベネスロンA(アスゲン製薬)、ケロリン(内外製薬)、今治水/コンジスイQ(丹平製薬、液体/ゲル)、デントヘルスR(歯茎の痛み専用薬。ライオン)など。

痛む前に服用すると効果がある理由

さらに近藤さんは、鎮痛薬の服用のタイミングについてこうアドバイスを加えます。

「鎮痛薬は、痛む前に服用する、あるいは痛みがはじまったらすぐに飲むことが発痛物質の生成を抑えて痛みを和らげるコツです。月経痛などあらかじめ痛みが予想できる場合は早めに服用しましょう」

最後にもう一つ、「どの薬でもパッケージや添付の説明書に記載してある用法と用量を守り、副作用の注意をよく読んで服用してください。効かないからといって飲む量や回数を増やす、また複数の薬を飲み合わせるなどすると、副作用で重大なトラブルを起こすことがあります。

選ぶ際に迷ったときや、服用しても薬の効果を感じないときは、薬局薬店の薬剤師に気軽に相談してください。薬を替えたら効くことがあるかもしれません。また、症状が長引く、強い痛みがあるなど異常を感じる場合、鎮痛薬は対症療法ですので、原因追及のために早めに医療機関を受診しましょう」

まずは、自分の痛みの種類とその程度、仕事中や運転中、休日といった状況を考え、次にそれらに応じて即効性を求めるのか、効きめが強いタイプがいいのか、穏やかに効いて胃痛や眠気などの副作用がないものがよいのかなどを考え合わせて適切に選びたいものです。

(取材・文 小山田遥/ユンブル)

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