社会人からの大学院①

何か新しい刺激が欲しい。仕事を続けながら大学院に通ってみたら…

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何か新しい刺激が欲しい。仕事を続けながら大学院に通ってみたら…

社会人になると日々の仕事をこなすので精一杯で、本を読んだり勉強したりといったインプットの時間を取るのは難しいもの。

朝活や読書会、セミナーなど独学以外にもインプットの手段はたくさんありますが、学校や大学院に通うのもその一つです。大学院と言うと学部を卒業した後の進学先として通うイメージも強いですが、社会人が通いやすいように社会人に向けて門戸を開いている大学院もたくさんあります。

仕事との両立はできるの? 学費はどのくらいかかるの? 1日のスケジュールは? なぜ行こうと思ったの? 社会人になってから通うメリットって? 

3回にわたり、今年4月に開校した社会情報大学院大学に通う30代の働き女子3人に疑問をぶつけてみました。

田中雅代さん:総合商社/(34歳)/事業投資先広報歴1年
越野佳代さん:物流会社の広報/(36歳)/広報歴5年
雨宮朋子さん:女性向け運動施設の本部広報/(32歳)/広報歴9年

話を伺った(左から)田中雅代さん、越野佳代さん、雨宮朋子さん

話を伺った(左から)田中雅代さん、越野佳代さん、雨宮朋子さん

国内初の広報専門の大学院「社会情報大学院大学」って?

社会情報大学院大学(東京・高田馬場)は、国内初の広報・情報のスペシャリストのための大学として4月に開校。情報学、経営学、マーケティング、クリエイティブ、リスク・マネジメントなど広報業務に必要な専門的な知識を学ぶことができます。

授業は平日は18時半〜21時40分(90分2コマ)、土曜日は10時半〜17時50分(90分4コマ)で、必要単位数は2年で32単位。定員は40人で授業料は年額で140万円です。土曜も含めて週に2〜3日通っている人が多いということです。

「広報」と言っても業務はさまざま

——今日はお集まりくださり、ありがとうございます。みなさん、仕事では広報業務に就かれているということですが、一口に広報と言っても業務の範囲は多岐にわたると思います。まずはみなさんの仕事の内容を教えてください。

田中:私は「まちエネ」という電力小売会社に出向しているのですが、所属は営業部です。電力自由化がスタートしたのは2016年4月で、同年夏にプロジェクトメンバーになりました。まだ新しい会社なので、広報や宣伝などの部署はなく、営業部にいながらキャンペーンの企画をしたり、ウェブ施策に携わったりしています。

——出向前の部署は広報だったんですか?

田中:いえ、以前は本社で営業サポートをしていたので広報は初めてです。

越野:私の会社は物流会社です。インターナルコミュニケーション(社内広報)で、社内報を作ったり社内イベントを開催したりというのが主な広報業務です。今の部署はトータルで5年くらいいます。

雨宮:女性専用の運動施設の、フランチャイズ本部の広報をしています。運動を通じて一人一人のお客様に健康で豊かな生活を送っていただくとともに、国民の健康寿命延伸によって医療費や介護費の抑制に貢献することを使命としている会社で、私は広報になって9年目です。

ほぼ毎日、仕事後に3時間の授業

——みなさん会社が終わった後に学校に来ているんですよね?

全員:はい!

——私なんて会社に行くだけでもヘトヘトなのに……。詳しい時間割を教えてもらえますか?

雨宮:1年間で最大15科目まで履修できるのですが、私は前期だけで12科目を取っています。平日は毎日来ています。

——仕事のあとに3時間かー……。

雨宮:土曜は1科目の週と2科目の週が隔週であります。私が一番多く取っているんじゃないかな。

——毎日ってことですよね。すごいバイタリティですね。田中さんと越野さんは?

田中:私は7科目取っていて、隔週で月、水、金。木曜と土曜は毎週来ています。

越野:私は9科目取っていて、月、火が隔週で水と木が毎週。土曜は雨宮さんと同じく3時間の日と6時間の日があります。

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「最初の1ヶ月は正直死ぬかと思いました」

——みなさん割と平日もたくさん取っているんですね。正直キツくないですか?

越野:確かにプライベートはないですね(笑)。でも最初からそうなるだろうと思っていましたし、学業に軸をおいたペースでやろうと。少しでも気を緩めると、せっかく講義を受けても、帰宅後ダラダラしちゃいそうで。広報全般の知識が少ないということもあって、1年目は基礎科目を中心にできるだけ取ってしまおうと思って履修を組みました。

実は、社命で通っているというのもあって、通常の仕事の負担を軽めにしてもらっているんです。なので学校に集中させてもらっています。

田中:私は仕事の状況によっては講義に遅れることや出席できないこともあるのですが、自分の興味がある講義を取っているので、学校に通うこと自体、楽しみにしています。先生もプロフェッショナルの方々ばかりなので、自分が半日悩んでいたことが講義を受けて、翌朝出社する時には解決しているなんてこともあるくらいです。

確かにプライベートの時間は削られますが、その分のリターンというか仕事に関して時間短縮できる部分が多いですね。悩んでいたことが講義の中で解決できるので、結果的に楽になっている気がします。

雨宮:最初の1ヶ月は正直死ぬかと思いました(笑)。でも、会社の使命実現に向け今わたしがすることは、ここで学びそれを業務に活かしていくことだと信じているので頑張っています。今はこのリズムにも慣れました。

時間もお金もかけて通おうと思った理由

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——なるほど。学費の話が出ましたが、年額140万円というのは決して安くはない金額だと思います。国立大学標準額の約3倍の金額ですかね。時間もお金もかけて通おうと決心した経緯を教えてください。

雨宮:広報業務に携わって9年目ではありますが、自分には知識やスキルがまだまだ足りないと思っていて。本を読んだり資格も取ったりと自分なりに勉強はしてきました。そこで得た知識がなかなか実務と結びつかなかったんです。会社の使命はわたし個人の使命でもあるので、とても苦しくて。そんな時ちょうどこの大学院の開校を知ったのがきっかけです。

越野:私は、会社のトップ(社長)が「これからは社内外のコミュニケーションが大事」と考えていることもあり、社長命令で通うことになりました。女性活躍の流れもありますね。実は本社が金沢で、私はずっと金沢で働いていたんですが、大学院に通うとなったら東京に転勤になる。年齢のこともあるし、住む場所も変わるしとても悩みましたが、会社がくれたチャンスだし自分の価値を上げるチャンスだと考え思い切って社命を受けました。

——大学院のために金沢から上京したんですか? 会社も越野さんご自身も、すごい覚悟ですね。

越野:はい(笑)。でも、本社で広報をやっていたおかげで東京支社のメンバーはほとんど顔見知りだったので、自然に働き出すことができました。緊張したのは学校と通勤くらいですね。

——田中さんは?

田中:私は、まず広報の経験がなく、まったくこの分野はわからなかったというのと、電力全面自由化の中で、自分たちでシェアを取っていこうというのであれば、一人一人が与えられた役割のプロでないといけないと考えています。弊社では入社以降、プロとしての役割をきちんと果たすべく日々学び続ける社風であるため、一日も早く専門性を身につけようと思っていた矢先にこの大学院の開校を知りました。

時代を見ても、今までの広報とこれからの広報はちがう。ITの進化やウェブの活用、アドテクなど最先端の情報を大学院で学びたいと思いました。あとは横のつながりも魅力的でしたね。意識の高い広報の方々が集まって勉強する場は刺激的だろうなって。広報の素人の私が行ってもいいのかなという思いもありましたが、せっかくのチャンスなので飛び込んでみました。

——横のつながりは確かに魅力的ですね。通ってみて、そのつながりはできましたか?

全員:できました!

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越野:熱い人たちばかりで楽しいですね。講義中のディスカッションも飲みに行った時の会話も楽しい。この大学院のメンバーで飲みに行くと広報や仕事に関する建設的な話ができるので、楽しいですね。私、お酒はほとんど飲めないんですが、毎回行ってしまうくらいです(笑)。

雨宮:私も会社の広報は私一人で、自分のいる業界や記者さん以外とのつながりはあまりないんです。私は自分は相当熱い人間だと思っていたんですが、ここの学生もみんな熱くて。越野さんのように社命を背負って来ている方もいれば、自分の課題を解決するために相当の覚悟を持って来ている方もいる。人生を選んできている感っていうのかな。「熱い人たちがたくさんいる!」と入学式の日に既に感動したのを覚えています(笑)。

田中:院生たちは業種も年齢層もバラバラなので、経験されていることも多様で、「今、こういうことで悩んでいるの」と言うと、予想外の形のアドバイスをもらったりできる。一期生だからなおさら結束力が強いというのはあるかもしれませんね。

——なるほど。次回は、大学院に通い始めてから変わったことについて伺います。

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