社員の使い捨て、給料未払い…「#ブラック求人あるある」ツイートで法改正を

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社員の使い捨て、給料未払い…「#ブラック求人あるある」ツイートで法改正を

今月7日、電通社員の違法な長時間労働が問題になりました。

長時間労働やパワハラ、セクハラは問題視されているものの再発は防げず、ブラック企業問題はまだまだ問題が山積みです。

そんななか、日本労働組合総連合会(以下、連合会)の総合労働局が10月7日(金)~10月31日の期間、Twitterで「#ブラック求人あるある」キャンペーンを始めました。

これは、求人情報の記載内容と実際の職場の待遇が違う“ブラック求人”や“虚偽求人”企業のトラブルをTwitterでつぶやいて認知を高めようという連合会初の試みです。

これまで日本では曖昧だった求人情報の記載を見直す労政策審議会(通称:労政審)が行われるため「#ブラック求人あるある」で求職者たちに声を上げて欲しい、という動きなのです。

Twitterでの「#ブラック求人あるある」募集はどんな経緯で始まったのでしょうか。連合会の担当者に伺いました。

求人情報のルールはなかった

「今年10月、厚生労働省の労政審で求人に関する職業安定法(以下、職安法)の改正議論が行われています。そして12月に報告をまとめ、年明け以降の国会で法案審議にかけれられます。まずはこの議論の存在に関心を持って欲しい、求職者の皆さんが一緒に考え声を上げられる仕組み作りたい、という思いから始まりました」

総合労働局は、主に以下の見直しを提示しているのだそう。

<職安法>
【1】事実と異なる労働条件を明示してはならないことを明記する
【2】違反行為で行政指導を受けた企業名を公表する
【3】現行法で規制の対象外である求人・求職者情報提供事業(求人広告など)に雇用仲介事業者としてのルールを適用する

<労働基準法>(以下、労基法)
【1】事実と異なる労働条件を明示してはならないことを明記する
【2】明示された労働条件が事実と異なる場合には労働基準監督官の指導・監督を可能にする

つまり日本では、求人情報を記載する上での明確なルールが整っていなかったためにブラック求人が横行していたのです。

ですが、何をもって“ブラック企業”とするかは人によって違います。我慢しがちな日本人の中には「長時間労働でも苦にならない」と話す人もいます。“ブラック企業”や“ブラック求人”の定義は、どのように考えればいいのでしょうか? 

「ブラック企業の明確な定義はありませんが、一般的には労基法など雇用労働にまつわる法律をきちんと守っていないために、労働条件が非常に悪く、労働者の使い捨てが疑われる企業のことを指します。

また、ブラック求人については、あくまで連合における定義ですが……求人票や労働者募集要項などに事実と異なる労働条件を呈示しているものや、曖昧な記載で実際の労働条件が求職者に伝わりにくい、もしくは求職者が誤解する恐れのあるようなもの(固定残業代など)としています」

入社しても不当解雇されるケースが

実際に連合会に寄せられる相談も、ブラック求人だけでなく、ブラック企業に入社後、解雇通知を受けたという深刻なものまでさまざまだと言います。

以下、相談内容を一部抜粋しました。

「ハローワークの求人票には『月給19万円』となっていたが、初めての給与明細を確認したところ『基本給12万5000円、固定残業、他手当含む19万円』となっていた」(女性、20代)

「ハローワークの求人票には、『時給800円、週30時間以内の勤務』となっていた。しかし、実際の労働条件は、月曜日から土曜日の週6日、朝9~17時までの勤務だった。社長から『求人票と労働条件が違うことはハローワークに言うな』と言われたため、『おかしくないですか?』と言ったところ、解雇通知を受けた」(女性、30代)

所属する会社がブラック企業かも……?と不安がよぎった人は、厚生労働省が公開する以下サイト「確かめよう労働条件」などを見て、一度考えてみましょう。

【キャンペーン概要】
キャンペーン名:「ホントにあった怖いブラック求人」
参加方法:Twitterで「#ブラック求人あるある」をつけて、実際に経験した「ブラック求人」のエピソードについてつぶやいてください。
期間:2016年10月7日(金)~10月31日(月)
キャンペーンHP:
*期間は反響を見て延長する可能性もございます。

●厚生労働省「確かめよう労働条件」

(河合桃子)

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